「気が引ける」とはわかりやすくいうとどんな言葉?
「気が引ける」の意味は、「気後れする」「引け目を感じる」です。
類語は、「臆する」「怯む」「怖気づく」「躊躇う(ためらふ)」「遠慮する」。
英語で表すときは、「feel diffident」「feel ashamed」を使います。
「気が引ける」とはどんな意味?読み方は?
「気が引ける」の読み方は「きがひける」。次の意味をもつ慣用句です。
・引け目を感じる
「気が引ける」は、相手の人やものに対して何らかの理由で自分が劣っていると感じ、尻込みする様子を表す言葉。
何らかの理由とは、例えば身にやましいことがあったり、そのものにコンプレックスがあったり、自分の実力以上のものであるという自覚があったりするなどです。
「気が引ける」と「申し訳ない」の違い
「申し訳ない」の意味は、「自分に非があり、相手に対して言い訳することもできない」です。
深い謝罪の気持ちを伝える丁寧なお詫びの言葉として使われます。また、相手に何かをしてもらったときに恐縮する気持ちを込めて、お礼の言葉とあわせて使用したりします。
「申し訳ない」には、相手に対する罪悪感が含まれていますが、「気が引ける」にはそのような気持ちは含まれていません。
異なる意味の言葉なので、間違えないようにしましょう。
「気が引ける」の使い方を例文で学ぼう
「気が引ける」は何かに対して自信がなくおどおどしていたり、遠慮してためらっていたり、気が進まないでいたりするときに使います。言葉としての使い方を例文でイメージしてみましょう。
・就業時間外に連絡するのは気が引けるが、急ぎの要件のため致し方なく電話をすることにした。
・ビジネスパートナーからのお誘いを断るのは気が引ける。
・そうそうたる面々と同じ舞台に立つことに気が引ける思いだ。
・社内恋愛は面倒ごとが多そうで気が引ける。
・国語辞典で「気が引ける」の意味を調べた。
・毎回ごちそうになるのはさすがに気が引けます。今回は割り勘にしましょう。
例文に出てきた「気が引けます」は、「気が引ける」に丁寧語の「ます」をつなげた敬語です。
「気が引ける」の類語・言い換え表現
「気が引ける」の類語は、「臆する」「怯む」「怖気づく」「躊躇う(ためらふ)」「遠慮する」です。それぞれの意味や使い方もおさえておきましょう。
気後れしておどおどする。おじける
【例文】
大役に臆する後輩の背中を押した。
・おじけづいてしりごみする。気後れする
・手足がなえる。しびれる
【例文】
値段に一瞬怯むも、二度とない機会だと考え購入を決めた。
怖がって怯む。怯える
【例文】
周囲のレベルの高さに怖気づき、いつもの実力の半分も出せなかった。
しようかしまいかとぐずぐずする
【例文】
ためらう様子をみせる部下に再度報告するように促す。
他人に気を配って、言動を慎み控える
【例文】
後輩は、忙しい上司に遠慮してなかなか声をかけられずにいるようだ。
「気が引ける」は英語だと?
「気が引ける」を英語で表すときは、「feel diffident」や「feel ashamed」を使います。
feel ashamed:(自分の言動が常識や道徳に照らし合わせて)恥ずかしいと思う
伝えたいニュアンスに近い表現を選んで使用してください。
「気が引ける」の意味を正しく理解しよう
「気が引ける」は、人が気後れする様子や引け目を感じる様子を表す言葉です。
間違いやすい言葉に「申し訳ない」がありますが、こちらは謝罪するときに使用する言葉で、「気が引ける」とは意味が違います。
「気が引ける」の意味を理解し、正しく使えるようになりましょう。