「見受けられる」とはどんな意味？敬語だと？例文や類語、英語も紹介

「見受けられる」とはどんな言葉？

「見受けられる」は、婉曲的なニュアンスで「見かける。目に留まる」「見て感じ取ることができる。見たことから判断する。見たことから推測する」の意味を表せる言葉です。

類語は、「見て取れる」「予測される」。

英訳するときは、「be seen」などの表現を使います。

「見受けられる」とはどんな意味？読み方は？

「見受けられる」の読み方は「みうけられる」。「見受けられる」は「見受ける」がもとになった言葉です。「見受けられる」の意味を理解するため、まず「見受ける」の意味をおさえておきましょう。

「見受ける」の「受ける」は、「受け取る」や「感じ取る」の意味があるため、「見受ける」は上記の意味をもつ言葉になりました。

「見受ける」は、自分がそのものを見かけたり、目にした情報をもとに判断したり、推測したりする、自分が主語の文で使います。

「見受けられる」の意味

「見受けられる」は、「見受ける」の未然形「見受け」に、受け身のニュアンスをもつ「られる」を組み合わせた表現です。「未然」とは、「まだそうなっていないけれどそうなる可能性がある」という意味。受け身とは、「自分ではないほかの誰かによってされる動作」という意味。

つまり「見受けられる」は、まだそうなっていないけれど「これから自分ではないほかの誰かの目に留まる可能性がある」「これからほかの誰かによって見られ、判断される可能性がある」などの意味になります。

「見受けられる」が使われるシチュエーション

「見受けられる」を使うと、客観的な視点の断定しすぎない言い方で、「目に留まる」や「見たことから判断する」などの意味を表すことができます。

そのため「見受けられる」はレポートや論文、プレゼンなどで、調査により得られたデータをもとに、自分が考えた解釈や考察を説明するときによく使われます。

レポートなどでは客観的な視点が必要です。また、データにもとづいたものとはいえ、自分の考えは絶対に間違えることのない正しい事実であるとは言い切れないので、「見受けられる」を使った表現が好まれるのです。

「見受けられる」は、断定的な表現を使うと角が立ちやすい、よくない事実を指摘するときにも用いられます。遠回しに指摘すると、相手に与えるマイナスの印象を若干弱めることができるからです。

「見受けられる」と「見られる」の違い

婉曲的な意味合いの「見受けられる」に対して、「見られる」は「～だ」と断定するニュアンスになります。

また、「見られる」は「見受けられる」よりも意味が広いです。例えば、コンピュータ関係の話で「ファイルを見られるか？」といった場合は、「ファイルを開けるか？」という意味になりますよね。ほかにも「見られる」は、「世話をする」「経験する」などの意味で使われる場合があります。

「見受けられない」の意味は？

「見受けられない」は、「見受けられる」に打消しのニュアンスをもつ「ない」をつけた言葉。

「見つからない」や「見当たらない」の意味になります。

「見受けられる」は敬語だと？

「見受けられる」をビジネスシーンでも使用できるように、敬語表現も頭に入れておきましょう。

尊敬語の「お見受けされる」は、会話のなかでは「お見受けされます」、謙譲語の「お見受けする」は「お見受けします」と形を変えて使います。

「見受けられる」の使い方を例文で学ぼう

「見受けられる」の意味がわかったら、次は言葉としての使い方を例文でイメージしてみましょう。

例文に出てきた「まま見受けられる」の意味は、「しばしば見られる」です。

「見受けられる」の類語・言い換え表現

「見受けられる」の類語は、「見て取れる」「予測される」です。

「見受けられる」ばかりを使っていると、語彙力がないと思われてしまいます。類語も頭に入れておき、別の言い方をできるようになりましょう。

「見受けられる」は英語だと？

「見受けられる」を英語で表すときは、次の表現を使います。

日本語のニュアンスに近い表現を選んで使用してください。

「見受けられる」を上手に使おう

「見受けられる」は、「見かける。目に留まる」や「見て感じ取ることができる。見たことから判断する。見たことから推測する」という意味を婉曲的に表現できる言葉です。

レポートやプレゼンで自分の考えを述べるときや、断定的な言い方をすると角が立つネガティブな事実を指摘するときなどによく使用されます。

「見受けられる」の意味や使い方を覚えておき、上手に使えるようになりましょう。