「お越しください」の意味は?敬語として使える?使い方、類語との違い、英語表現も紹介

「お越しください」とは「来てください」という意味

「来てください」も敬語としては間違いではありませんが、「お越しください」は、「来てください」のへりくだった表現で、より丁寧に相手にお願いする言葉となります。

ビジネスシーンにおいては、口語だけではなく、メールでも頻繁に使うため、正しい意味は理解しておきたいものです。

本記事では、文中での使い方、言い換え表現である「おいでください」「いらしてください」などの正しい意味、英語についてもわかりやすく解説します。

「お越しください」の読み方・意味

「おこしください」と読む「お越しください」は、「お越し」と「ください」にわけることができます。

「お越し」は「行く」「来る」の尊敬語、「ください」は「する」の命令形「しろ」の尊敬語です。なお、この場合の「ください」は物などを相手に求めているのではなく、丁寧にお願いする意味がふくまれた補助動詞なので、漢字ではなくひらがらが適しています

「お越しください」の使い方・例文

「お越しください」は尊敬語なので、目上の人や取引先の人に対しての使用が可能です。また、どうしても来てほしい際は「ぜひ」や「ぜひとも」を使うと強調した表現になります。

例文

・当日は予約時間の5分前までにはお越しください
・本日はご来館ありがとうございました。ぜひまたお越しください
・キャンペーン当日にはサンプルもご用意しておりますので、ぜひともお越しください

お越しくださいませ

「~ませ」は、もともとは女性特有の言い回しで、「お越しくださいませ」は「来てくださいね」といったニュアンスになります。しかし、言葉の末尾につけることでやわらかい印象になる丁寧語の助動詞なので、特に接客業では男女問わずに使われる傾向にあります。

例文
・30%OFFのキャンペーンは今月末まで実施しておりますので、またぜひお越しくださいませ
・〇月〇日9:00に開店いたします。お友達とお誘いあわせのうえ、ぜひお越しくださいませ

「お越しください」の類語・言い換え表現

「お越しください」のほかにも、「来てください」を意味する言葉があります。どういったニュアンスの言葉にするのかによって言い換え表現として使える場合があるので、併せて覚えておくと便利です。

おいでください

「おいで」は、「行く」「来る」の尊敬語と、相手にお願いする際の丁寧語の「~ください」をあわせた言葉で「来てください」という意味になります。「相手が来てくれるのを待っている」といったニュアンスが強いです。

例文
・総会終了後は別会場にて懇親会を開きます。お時間のある方はぜひおいでください

いらしてください

「いらしてください」は略語で、本来は「いらっしゃってください」です。しかし、言葉に出す際に長く言いにくいことから、「いらしてください」の形で使われています。「お越しください」とほぼ同じニュアンスで使えますが、「いらしてください」のほうがカジュアルな表現になります。

例文
・やっと明日お会いできますね。どうそお気をつけていらしてください

お立ち寄りください

「お立ち寄りください」は、「よかったら来てください」という意味の言葉で、相手がほかの目的地へ向かう途中に「よかったらついでに来てください」というニュアンスになります。そのため、ぜったいに来てほしいときには使えないので注意してください。

例文
・明日はうちの営業と打ち合わせらしいですね。お時間があるようでしたらぜひ資材部にもお立ち寄りください

「お越しください」の英語表現

「お越しください」を英語で表現する場合は「Please come」、「~までお越しください」は「Please come to ~」です。

Please come again.
(またお越しください。)
Please come to the place 5 minuets before the starting time.
(5分前くらいにお越しください。)
Please come to Room 3 on the day of the meeting.
(当日は、第3会議室にお越しください。)

「お越しください」の意味を理解し正しく使おう!

相手に気持ちよく来てもらうためには、お願いする際の言葉選びはとても重要です。来てもらう状況により「お越しください」や類語の「おいでください」「いらしてください」などと上手く使い分けができるよう、この機会に意味を明確に覚えておいてください。