シェアとはどんな言葉?
シェアの意味は、「共有」「分配」「市場占有率」です。
シェアの類語はポーション。日本語では、「共有化」「共同使用」「分かち合い」「取り分」「割り当て」「分け前」などを言い換えに使えます。
シェアを英語で表すときは、「share」を使用してください。
シェアとはどんな言葉?
シェアには、「共有」「分配」「市場占有率」の3つの意味があります。それぞれの意味について、くわしくみていきましょう。
「共有」のシェア
「共有」のシェアは、「共同でもつこと」や「共有すること」を意味します。例えば、次のようなものが「共有」のシェアになります。
・1軒の賃貸物件の中に自分の部屋とは別に、入居者が共同で利用する共有スペースがあるシェアハウス
・1台の自転車を複数人で共有するシェアサイクル
・ひとつのオフィスを複数の企業で共有するシェアオフィス
・ホームページ、ブログ、Facebookなどにほかの人が投稿した写真、動画、リンクといった情報を引用し、拡散するSNSでのシェア
これらは、ひとつのものを複数人で共同で使用しているところが共通しています。
「分配」のシェア
「分配」のシェアは、次のようなニュアンスで使われます。
・分配すること
・分担すること
・ひとりあたりの取り分
「分配」のシェアと「共有」のシェアとの違いは、対象物を分割するかどうか。
「共有」のシェアは、ひとつのものを分割せずに複数人が共同利用すること。「分配」のシェアはひとつのものを分割して、それぞれの人にひとりあたりの取り分だけを与えるという意味です。
・利益のシェア
「市場占有率」のシェア
市場占有率とは、特定の市場のなかに供給されているすべての商品やサービスのうち、ある特定の企業が供給しているものが占めている割合のことです。マーケットシェアや市場シェア率、シェア率といわれる場合もあります。
ただし、欧米でのマーケットシェアは株式や株価を意味します。日本語と意味が変わるため注意が必要です。
絶対的市場シェア率
絶対的市場シェア率とは、自社が供給している特定の商品やサービスの売上が、市場全体の売上のなかでどの程度の割合を占めているのかを表す数値です。次の計算式で求められます。
「市場」はどこまでの範囲を「市場」と定義するか、目的に応じて変えられます。「売上」の単位も売上金額や売上個数、売上重量などに変更して計算できます。
例えば、自社で販売しているアイスクリームの絶対的市場シェア率を計算する場合、市場をアイスクリーム市場とするか、洋菓子市場とするかで結果は変わります。また、消費者の年齢を区切ったり、調査地域を絞ったり、潜在市場と顕在市場に分けて考えたりもできます。
顕在市場:現時点ですでに購入者がいる市場
相対的市場シェア率
相対的市場シェア率は、自社の商品と特定のライバル企業の商品の市場シェア率を比べたものです。
例えば、自社のアイスクリームとライバル企業Aのアイスクリームを比較するときは、次のような式で計算します。
そのほかのシェアの関連語
シェアには、「絶対的市場シェア率」や「相対的市場シェア率」のほかにも関連語がたくさんあります。それぞれの言葉についても確認しましょう。
シェアリングエコノミー
シェアリングエコノミーは個人が所有する乗り物、住居、家具、服のようなものや場所、形のないスキルなどのうち、遊休状態にあるものをほかの人に貸し出すこと。また、そのためのサービスです。
・一般人が所有していて使っていない車を、ほかの人に貸し出すサービス
・一般人が、自分が所有している物件の空き部屋を、旅行者に宿泊場所として貸し出す民泊
・一般人が、家事や日曜大工などを請け負うサービス
・一般人が、ペットシッターとしてほかの人のペットをあずかるサービス
SharePoint
SharePointは、Microsoftが提供しているビジネス向けのサービスです。
SharePointでは会社全体、部門ごと、部署ごと、チームごとなど、それぞれ独立したポータルサイトを作成できます。全体で情報共有したいときにも、一部の人間だけで秘密の情報を共有したいときにも使えます。
ポータルサイト内でドキュメントや画像の共有・保存、書類の作成・保管・管理が可能。チーム内で情報を共有するだけでなく、複数のメンバーが同じファイルを共同で編集することもできます。
仕事を進めるうえで必要になるチームメンバー間のコミュニケーションが、SharePointだけで完結できるため、業務の流れが把握しやすくなります。
SharePointはWindowsのパソコンだけでなく、Macやスマートフォン、タブレットといったモバイルデバイスからも使用できます。さらに、ExcelやWord、Twitter、Facebookなどとも連携できるため、いろいろな使い方が可能です。
シェアフル
シェアフルは、隙間時間に気軽に働けるアルバイトが探せるアプリです。
空いている日付を登録すると、距離などからおすすめの仕事を紹介してもらえます。自分で好みの仕事を探すことも可能。面接や履歴書なしで働けて、その人の仕事ぶりの評価が記録される仕組みもあります。
企業は人手が必要なとき、1日単位ですぐに求人を出すことが可能。実際に利用者が就業するまでは料金が発生しないため、求人にかかる費用を節約できます。
シェア畑
シェア畑は、無農薬で野菜を育てられる畑のレンタルサービスです。
野菜作りに必要な種や苗、肥料、農具、資材などが用意されているから、手ぶらで畑作業にチャレンジできます。多くの畑で菜園アドバイザーの手助けを受けられるから、素人でも安心。季節ごとに開催される旬を感じられるイベントも人気です。
シェアは英語だと?
シェアを意味する英単語のスペルは「share」です。
・ひとりの人が持つ分け前。取り分
・食べ物を人と一緒に食べる
・利益などを人に分ける。分配する
・ひとりの人が持つ費用、仕事、責任などの出し分。割り当て。
・ひとりの人が持つ役割。負担。貢献
・責任を共に負う
・感情や経験を共有する。共に味わう
・市場占有率、分担率
・株。株券
ちなみにシェアハウスを英語で表すときは、「share」の過去分詞「shared」を使って、「Shared residence」や「Shared house」のように表します。「residence」は立派な邸宅や豪邸のことです。
シェアの使い方を例文で学ぼう
シェアの意味がわかったら、次は言葉としての使い方を例文でイメージしてみましょう。
・このサービスでは、小さくなって着られなくなった子供服をシェアします。
・この分野では、bouteX社のサービスが圧倒的なシェアを誇っている。
・競合他社と国内外のシェアを争う。
・我が社の商品は、順調に市場シェアを伸ばしている。
・世界シェアの獲得を目指す。
シェアの類語・言い換え表現
シェアの類語はポーションです。
・料理の一人前、一盛り
ポーションは、あるものを分割していくらかの量を割り当てるという意味をもっています。「分配」のシェアのニュアンスに似ていますね。
「業務スーパーの商品は、一般的なスーパーの商品とはポーションが異なる」のように使います。
「共有」のシェア:共有化、共有、共用、共同使用、共同利用、分かち合い
「分配」のシェア:取り分、得分、配当、割り当て、持ち分、持ち前、分け前
シェアの意味を理解しよう
シェアは、「共有」「分配」「市場占有率」の3つの意味をもつ言葉です。
そのどれもがビジネスで使用されているため、どの意味でシェアを使っているのか読み取れるようになる必要があります。
シェアを正しく理解して、目にしたときに困らないようにしましょう。