「そもそも」とはどんな言葉?
「そもそも」の意味は、「最初、発端」「元来」「いったい、だいたい、さて」です。
類語は、「元は」「本質的には」「根底から」。
英語で表すときは、「in the first place」「originally」「to begin with」「from the beginning」を使ってください。
「そもそも」とはどんな意味?
「そもそも」は、大きく分けて次の3つの意味をもつ言葉です。
・副詞:元来、もともと、本来
・接続詞:(前の文を受けて、あらためてなぜそうなのかを順序立てて説明する場合に用いる語)いったい、だいたい、さて
接続詞の「そもそも」は、話の論点がそれてしまったときや、話の趣旨があやふやになってしまったときに、話の流れをいったん止めて原点に戻るために使います。また、何かの問題が起こったときに、なぜ問題が生じたのか、過去を振り返って理由を説明するときにも使用します。
便利な表現ですが、接続詞の「そもそも」は使いすぎると、話が戻るばかりで議論が進まなくなってしまうので、使用頻度に注意が必要です。
そもそも論の意味は?
そもそも論は、物事の原点に戻ってそのものの必要性や存在意義などを問うたり、論じたりすること。
何かを「どのようにするか」話し合っているときに、誰かが「そもそも」をつけて議論を根底からひっくり返すこのような問いを投げたり、議論を始めたりする場合が多いため、そもそも論と呼ばれます。
「そもそも」の使い方を例文で学ぼう
「そもそも」の意味がわかったら、次は言葉の使い方を例文でイメージしてみましょう。
・交渉しようにも、そもそもどうやって相手をテーブルにつかせればよいのか、皆目見当もつかない。
・そもそものデーターが間違っていたのだから、最初から考えなおす必要があるね。
・そもそも、リスクを冒して新規事業をはじめる必要があるのか?
・そもそも自然科学とは何かを考える。
「そもそも」の類語・言い換え表現
「そもそも」の類語は、「元は」「本質的には」「根底から」です。それぞれの意味や使い方をおさえておきましょう。
物事の起こりは、始まりは
【例文】
元は粗大ごみとは思えない素晴らしいリメイクだ。
物事の根本的な性質にかかわるさま
【例文】
社名が変わっても本質的には何も変わっていない。
物事や考え方のおおもととなるところから
【例文】
ビジネスモデルを根底から覆す破壊的イノベーターが現れた。
「そもそも」は漢字だと「抑」や「抑抑」
「そもそも」は漢字だと、「抑」や「抑抑」「抑々」と書きます。
「抑」は次の意味をもつ漢字です。
・そもそも
「そもそも」はひらがな表記がおすすめ
「抑」には「そもそも」の意味があります。しかし、文化庁が公表している常用漢字表に載っている「抑」の読み方は、「抑圧」や「抑うつ」などの「ヨク」と、「抑える」の「おさ」だけしかありません。
「抑」や「抑抑」「抑々」と表記すると、読み方がわからずに困る人が出る可能性が高いので、「そもそも」はひらがな表記することをおすすめします。
参考
常用漢字表文化庁
「抑」の雑学
「おさえる」の意味をもつ「抑」は、漢方薬の名前にも使われています。頭に入れておくとどこかで役に立つかもしれませんよ。
抑肝散の名前は、アメリカでは「Yi Gan San」と表記される。
※東洋医学では、「肝」は感情や身体全体の機能を調整する働きをもつと考えられている
アメリカでは、「Yi Gan San Jia Chen Pi Ban Xia」と表記される。
「そもそも」は英語だと?
「そもそも」を英訳するときは、次のような表現が使われます。
originally:とにかく、なんにしても、どっちみち、どうせ
to begin with:はじめに、まず第一に
from the beginning:最初から、はじめっから、はなから
「そもそも」で表したいニュアンスに近いものを選んで使ってください。
「そもそも」は使いすぎ注意
「そもそも」は議論を中断させ、根本的なところに話を戻したいときによく使用される表現です。便利な言葉ですが、使いすぎると話が進まなくなったり、話がひっくり返って議論がまとまらなくなってしまいます。
使いすぎに注意して、本当に必要なときを見極めて用いてください。