パワーランチとは「会議も兼ねたランチ」のこと
パワーランチは、ビジネスにおいて仕事の打ち合わせや会議をしながら食べるランチのこと。
意味は一度覚えてしまえば簡単ですが、なぜ「パワー」というのでしょうか。そして、パワーランチの時間は業務時間になるのか、休憩時間になるのか、社員に対して強制するのは違法なのか…。ランチミーティングとの違いも含め、いろいろと疑問がわいてくるかもしれません。
今回は、パワーランチの意味や語源をはじめ、気になるポイントについて解説します。
パワーランチの意味
パワーランチの意味について詳しくみていきましょう。内容、メリット、類語との違いをお伝えします。
パワーランチの内容とは
パワーランチの内容は、ケースバイケース。社内で情報共有や打ち合わせを行う場合もあれば、取引先など社外へのプレゼン・営業を行う場合もあります。また、同じ業界の人などを集め、情報交換や人脈の形成を目的とするランチも含まれます。
パワーランチのメリット
多忙なビジネスマンにとって、時間のマネジメントは欠かせません。昼食をとりながら、仕事も進められるのは効率がよく、一石二鳥です。また、食事を共にすることでリラックスした雰囲気になり、人間関係を円滑にすることにも寄与します。さらに、仕事後の飲み会とは異なり、目的も終わりも明確になる点はメリットです。
パワーランチとランチミーティングの違い
類語として「ランチミーティング」がありますが、ほぼ同じ意味であるため、基本的に言い換えが可能です。違いを挙げるとすれば、「ミーティング」では意見交換や意思決定を目的とします。したがって、社外の取引先や顧客にプレゼンや営業を行うランチについては「パワーランチ」と表現するのが無難でしょう。
パワーランチの語源は英語
パワーランチという言葉がビジネスシーンで用いられるようになったのは、アメリカでのあるエピソードが関係しているとされています。語源、英語での使い方を確認してみましょう。
語源は英語の「power lunch」
パワーランチは英語の「power lunch」に由来しています。昔、アメリカのシリコンバレーで起業家が投資家を招き、ランチをしながら資金を得るためのプレゼンを行ったことに由来するといわれています。
パワー(power)には、「力」や「権力」の意味があります。資金力のある人を招いて催した食事会だったことが関係しているという説があります。
英語表現の例
「power lunch」は名詞として使用します。例えば、「ランチをしながら」というときは「over lunch」を使います。「over power lunch」といえば、「パワーランチをしながら」となります。このように「lunch」という単語を置き換えて使うと簡単です。
パワーランチは違法?パワハラに該当する?
休憩時間に従業員にパワーランチを強要することは、違法であったり、パワハラに該当したりする可能性はあります。労働基準法では、労働時間に応じて休憩時間が定められていますが、本来この時間は労働者が自由に利用できるものです。
そのため、パワーランチが強制や半強制の場合、それとは別に定められた休憩時間を与えるか、残業代を支払う必要があることも。
通常、お昼休みは「ゆっくりしたい」「一人になりたい」「心身を休めたい」と考えるので、パワーランチが嫌いという従業員も多いようです。デメリットもあるので、開催する場合は配慮が必要となります。
パワーランチの使い方・例文
・パワーランチでは、社員が任意で参加できる雰囲気を作り、仕事の疑問やアイデアを出してもらっている。メニューも豪華にして、参加のメリットが感じられるように工夫している。
パワーランチは活用の仕方次第
パワーランチは時間を有効に使えたり、リラックスした雰囲気で意見交換ができたりするメリットがあります。一方で、従業員の休憩時間を守ることも大切な役割です。
会社側は配慮が必要となりますが、活用の仕方次第です。また、従業員目線では、パワーランチを強制されて困っている場合、上司や社長に相談することも検討してみましょう。