「所感」とはどんな意味?感想との違いや書き方のポイント、類語も解説

「所感」とはどんな言葉?

「所感」の意味は、「何かに触れて心に感じたこと」「心に感じる思い」「感想」です。

類語は、「考察」「所見」「見解」。

英語で表すときは、「impressions」「thoughts」「opinions」「feelings」を使ってください。

「所感」とはどんな意味?読み方は?

「所感」の読み方は「しょかん」で、次の意味を表します。

所感
・何かに触れて心に感じたこと
・心に感じる思い
・感想

「所感」の意味に出てきた「感想」は、次の意味をもっています。

感想
ある物事について、心に感じたことや思ったこと

「所感」と「感想」の意味は、非常に似ていて違いがわかりにくいですね。しかし、ビジネスではこの2つを明確に区別して使っています。

「所感」と「感想」の違い

ビジネスでは、感じたことや気づいたこととあわせて、それを今後の仕事にどう活かしていくのかまでしっかり考えてまとめたものを「所感」といいます。

今後の活かし方なしで感じたことをまとめただけのものは、「感想」と呼ばれます。

この2つの区別がついていないと、「所感」を出したつもりなのに、上司から「感想」だといわれてしまう失敗をしてしまいます。

「所感」を考えるときは、感じたことや気づいたことのなかに問題解決の手掛かりやビジネスのヒントがないかを考えるようにしましょう。

次のような内容を考えると、「所感」らしい「所感」をまとめられますよ。

・仕事に活かせそうな点
・業務の課題
・業務の改善点や対処法
・業務の進め方 など

「所感」が使われるシーンと書き方

「所感」は、ビジネスシーンでは次のような場合に求められることが多いです。

「所感」が必要なものの例
・日報
・出張などの報告書
・セミナーや研修のレポート
・朝礼やスピーチ

これらで「所感」を書くときは、まず「所感」を述べる対象の事柄について、内容をしっかり説明してください。メインの報告を終えた後に、「所感」として自分が感じたことや気づいたこと、今後につながる事柄を記します。

「所感」は、伝えたい内容をなるべくシンプルな文章で、わかりやすくまとめるように心がけましょう。

「所感」の使い方を例文で学ぼう

「所感」の意味がわかったら、次は言葉の使い方を例文でイメージしてみましょう。

例文
・この件について、個人的な所感を述べることは差し控えます。
所感でいいからあなたの意見を聞かせてほしい。
・研修で、課題図書を読み所感を述べよという課題が出された。
・現状を深く分析することで、自分なりの所感を持つことができた。
・今後の方針について、所感をお聞かせください。
・この件について、私の所感を述べさせていただきます。

「所感」の類語・言い換え表現

「所感」の類語は、「考察」「所見」「見解」です。これらは、「所感」と完全に同じ意味というわけではありませんが、似たようなニュアンスで使えます。

考察
【意味】
物事を明らかにするために、よく調べて考えをめぐらすこと

【例文】
公開されている情報をもとに、新製品の性能を考察する。

所見
【意味】
・見た事柄。見た結果の判断や意見
・ある事についての意見、考え

【例文】
多くの人の意見を知りたいと考え、この件に関する所見を募ることにした。

見解
【意味】
物事に対する考え方や価値判断

【例文】
この件について私の見解を述べた。

「所感」は英語だと?

「所感」を英語で表すときは、「impressions」「thoughts」「opinions」「feelings」を使います。

「所感」の英語
impressions:印象、感想、考え、効果、影響、捺印
thoughts:考えること、思案、熟考、配慮
opinions:意見、見解、評価、持論
feelings:感覚、触感、知覚、感じ、印象、予感、意見

また、「ひとこと」や「二言三言」を意味する「a few words」で、「所感」のニュアンスを表現することもできます。

「所感」の意味を正しく理解しよう

「所感」は、「感想」と同じような意味合いの言葉ですが、ビジネスの場合はこれらを明確に区別して使っています。

仕事関係で「所感」を述べるようにいわれた場合、要求されているのは「感じたこと」だけではありません。物事から感じたことをどうビジネスに活かすのかも述べる必要があります。

「所感」をたずねられているのか、「感想」を求められているのか、2つの意味の違いを正しく理解し、望まれている答えを返せるようになりましょう。