プロセスとはどんな言葉?
プロセスの意味は、 「仕事を進める方法」「ことが進む経過」「加工を行った」です。
類語は、「過程」「工程」「手順」。対義語は「ナチュラル」です。
英語で表すときは、「process」を使ってください。
プロセスとはどんな意味?
プロセスは、次の意味をもつカタカナ語です。
②ことが進む経過、過程、工程、すじみち
③加工(処理)を行った
①②の意味のプロセスは、業界を問わずビジネスでよく用いられています。
③は、製造業や印刷業で使われることが多い意味です。例えば、「プロセスチーズ」や「プロセスフード」のプロセスが「加工(処理)を行った」。「プロセスチーズ」と「プロセスフード」は、「加工したチーズ」「加工食品」というニュアンスです。
IT分野でのプロセスとは
IT分野でのプロセスは、次の意味を表します。
あるプログラムが実行されるとき、そのプログラムはCPUが作業できるようにコンピュータ本体のメモリー領域(情報を記憶しておく場所)のうえに置かれます。プロセスは、メモリー領域に置かれた実行中のプログラムの一つひとつのこと。
プロセスは、メモリー領域のうえでCPUによって順序を追って次々と処理されることで実行されます。
Linuxのプロセス
Linuxでのプロセスも、「コンピュータでプログラムなどを動作させる際、CPUが実行するひとまとまりの処理の単位」という意味です。
Linuxは無料で使えて自由に改変もできるオープンソースのOS。OSというとWindowsやmacOSが有名ですが、Linuxもパソコンだけでなくサーバやスマホ、車、ゲーム、テレビなど、さまざまなものに使用されている身近なOSです。
Linuxが搭載されている、これらのコンピュータで実行中のプログラム一つひとつが、Linuxの「プロセス」と呼ばれます。
プロセスは英語だと?
プロセスは英語では、「process」と表します。
・過程、成り行き、進行、経過、推移
・ものを造る方法、手順、工程、処置
・訴訟手続き、令状
「プロセスを進める」は、この「process」を使って「get a process going」と表現します。
複数の工程がある場合は、複数であることを意味する「es」を最後に付けた「processes」を使用してください。
プロセスの使い方を例文で学ぼう
プロセスの意味がわかったら、次はカタカナ語としての使い方を例文でイメージしてみましょう。
・新しいことをはじめる前に、既存のプロセスの見直しが必要だ。
・プロセスを進めるなかで、注意しなければならない点をはじめに説明する。
・正しいプロセスを踏むことで、成功の確率を上げられる。
・アメリカのスーパーで、日本のプロセスチーズに似たチーズがないか探した。
プロセスの類語・言い換え表現
プロセスにカタカナ語の類語はありません。言い換えが必要な場合は、日本語の「過程」「工程」「手順」を言い換え語として使ってください。
物事が変化し進行して、ある結果に行きつくまでの道筋
【例文】
検討の過程を社員に説明し、理解を求めた。
仕事や作業を進めていく順序や段階。その進みぐあい
【例文】
この工程は企業秘密のため、社内のごく一部の人間しかやり方を知らされていない。
・ 物事をする順序。段取り
・囲碁や将棋で、着手の順序。また、相手の動きに対する当然の応手
【例文】
手順を確認してから作業をはじめる。
プロセスの対義語
「加工を行った」の意味のプロセスの対義語は、「ナチュラル」です。「仕事を進める方法」「ことが進む経過」の意味のプロセスには、対義語はありません。
プロセスの反対の言葉としてナチュラルを使う場合は、次の意味になります。
・天然であること
・人の手が入っていないありのままの状態
「ナチュラルフーズを使ったレストランを経営している」のように使用します。
覚えておきたいプロセスの関連語
プロセスとほかの言葉を組み合わせた関連語もたくさんあります。それぞれの言葉の意味をおさえておきましょう。
プロセスエコノミーとは
プロセスエコノミーは、完成品ではなく、それを作るプロセス自体を売ること。
ものを作るプロセスを公開することで作り手とものの購入者をつなげ、プロセスに込められた作り手のこだわりや哲学に共感してもらうことでお金を稼ぐ方法です。
プロセスマイニングとは
プロセスマイニングは、プロセス管理の技術のひとつです。
プロセスマイニングでは、情報システムを用いて記録したイベントログデータの蓄積をもとに、業務プロセスの傾向や処理パターンを可視化します。
未加工のデータよりも、可視化されたデータのほうが、現状を正確に把握しやすくなりますよね。現状のプロセスのなかの問題点や改善できそうな点を見つけ出し、業務の効率化を目指すのが、プロセスマイニングの一般的な使い方です。日々の業務プロセスに問題が起こっていないか、監視したいときにも役立ちます。
プロセスレコードとは
プロセスレコードは、自分のコミュニケーションの傾向や特徴を知るためや、相手(患者さん、利用者さん、その家族)の言動の意味を探るため、自分の言動が相手に与える影響を検討するためなどの目的で行う文書記録。看護実習や介護実習で、学生によく課題として出されます。
プロセスレコードでは、まず実習中にあった自分と相手とのコミュニケーションのなかから、気になった特定のシーンを選びます。
次に、その場面について「①:相手の言動」「②:①の言動に対して、自分がそのときに考えたことや感じたこと」「③:②で考えたことや感じたことから自分がどのような言動をしたか」を、それぞれ時系列に沿ってくわしく書き出します。
最後に①②③の一連の流れから、どのようなことが考えられるか、コミュニケーションを取っていたそのときではなく、プロセスレコードを作成している「今」気付いたことを書きます。
プロセスの意味を正しく理解しておこう
プロセスは、「仕事を進める方法」「ことが進む経過」「加工を行った」の3つの意味をもつカタカナ語です。
3つの意味はどれもビジネスでよく使用されており、どのニュアンスで使われているかは、文脈から読み取るしかありません。
意味や使い方をしっかり理解し、どの意味合いで用いられているのかを正確に読み取れるようになりましょう。