「マイルストーン」意味は?使い方、言い換え、書き方のポイント、英語も紹介

「マイルストーン」とは「中間目標地点」のこと

最終到達点となる目標を定めても、そこに到達するまでにいくつかの中間目標があると思います。この中間目標地点を「マイルストーン」といい、ビジネスシーンにおいては、プロジェクト進行時の管理用語として主に使われています

本記事では、正しい意味や使い方のほか、英語表現、活用のメリット、書き方、言い換え、についてもわかりやすく紹介します。

「マイルストーン」の英語は「milestone」

「マイルストーン」を英語で表すと「milestone」で、日本での意味と同じく「中間目標地点」を指すことが多いですが、歴史や人生においての節目を指す場合もあります。

また、昔から西洋では、道路に1マイルごとに置かれている里程漂のことを「マイルストーン」と呼んでおり、これが語源です。そのため、英語圏では「道しるべ」の意味でも「milestone」が使われています

日本語においての「マイルストーン」とは

日本でカタカナ用語として使われている「マイルストーン」は、英語での意味の「歴史や人生の節目」が語源となっていますが、現在では主に、「長期プロジェクトの中間目標」「事業工程においでの中間地点」「なんらかの物事を進めるにあたっての中間地点」など、事業の最終目標到達までの「中間目標」の意味で使われています。

例えば、新商品の開発をする際、①企画を立てる②設計する③試作をする④評価をする⑤量産開始などの手順がありますが、①~⑤のそれぞれがマイルストーンになります。

「マイルストーン」の使い方・例文

ビジネスシーンの会話では、「マイルストーン」は次のような使い方がされています。

例文

・1番目のマイルストーンから遅れているようではこの先のスケジュールがきつくなるよ。
・前回はちょっとスケジュール的に厳しかったので、もう少し余裕をもってマイルストーンを設定してください。
・プロジェクトリーダーなのでマイルストーンはしっかり把握しておかなければならない。
・今回のトラブルで5番目以降のマイルストーンに影響がでるかもしれません。

「マイルストーン」活用のメリット

最終目標を決め、さらに中間目標であるマイルストーンを設定するのは、単純に考えると少し手間のかかる作業ですよね。しかし、この手間を惜しまないことで得られるメリットもあるんです

メリット①:タスク管理がしやすくなる

タスクとは、業務内容を構成するにあたっての小さな単位のことです。マイルストーンを設定する場合、長期的なプロジェクトであることが多くタスクも数が増えます。たとえば、タスクが最終目標までに50個あった場合、1つのマイルストーンに5個など、少ない単位にしておくと、所要時間の把握は先の見通しも立てやすくなります。

メリット②:担当スタッフのモチベーション維持につながる

長期的なプロジェクトの場合、最終目標地点が遠いため、スタッフのモチベーションが保てなくなる場合があります。しかし、マイルストーンを設けると、「まずはここまで」「次はここまで!」と達成地点までが短くなり、その時々で達成感を得ることができるため、モチベーションの維持がしやすくなります

「マイルストーン」の書き方

「マイルストーン」は、インターネット内でいろいろなテンプレートが公開されているので理想の形式のものをダウンロードして使うのもいいですが、ここでは基本的な書き方のポイントを簡潔にまとめて紹介しておきます。

①ガントチャートを作る

ガントチャートとは、縦軸にタスク(実行する項目)、横軸に日付を入れた形式のスケジュールを管理する表で、何日~何日まで日数が必要なのかという予定と、実際にかかった日数を記入していきます。つまり、ガントチャートを見れば、予定日に対しのどのくらいの遅れがあるのか、どの程度の余裕がもてているのかが一目瞭然になるわけです。

②すべき課題をリストアップする

目標達成までに何をしなければならないかをリストアップし、期日を決めていきます。この時点でマイルストーンも定めておきます

③タスク、期日、マイルストーンをガントチャートに記入

①で作ったガントチャートに、②でリストアップした内容をガントチャートに記入していきます。このときに、ガントチャートの日付の部分にマイルストーンとなる日にもマークをつけます。

④担当者を記入していく

どのタスクを誰が実行するかを記入していきます。ガントチャートには、そのタスクを何日~何日に行うのかと、実際の実施日が記入しているので、進捗が一目瞭然になります。

⑤出来上がったガントチャートを関係者でチェックする

作業の途中で間違いが見つかるとチェックと対処で余分な時間がかかります。それを回避するためにも、作業開始前に作ったガントチャートはしっかりとチェックをしましょう

「マイルストーン」の類語・言い換え

「マイルストーン」の類語としては「スケジュール」「ロードマップ」「タスク」がありますが、厳密には意味は異なるので、違いをチェックしておきましょう。

「マイルストーン」と「スケジュール」の違い

「スケジュール」とは、「日程」や「予定」という意味をもつカタカナ用語で、ある事柄をどのように進めていくかを示したものをいいます。一方、「マイルストーン」はスケジュールに節目となる部分を設けることをいいます。

「マイルストーン」と「ロードマップ」の違い

「ロードマップ」とは、目標達成までの計画表のことをいいます。前項の「スケジュール」とは、計画表という点においては類語となりますが、「ロードマップ」には最終的な目標が必ずあり、「スケジュール」は予定のみで目標の有無は問わない点で違いがあります。

そして、「ロードマップ」を作成する際も、中間目標は定められており、これが「マイルストーン」になります。

「マイルストーン」の関連語

「マイルストーン」には「マイルストーン〇〇」といった関連語がいくつか存在します。その中から比較的よく使われている「マイルストーン払い」「マイルストーン管理」について解説します。

マイルストーン払い

「マイルストーン払い」とは、作業工程ごとに予算を決定し、その工程ごとの支払いを行うシステムのことをいいます。たとえば、工程が全部で30あり、マイルストーンを5つの工程ごとに設定していた場合、5番目の工程終了後、10番目の工程終了後といったように支払いが行われます。

マイルストーン管理

「マイルストーン管理」とは、設定したマイルストーン通りにスケジュールが進んでいるか、達成は可能かを管理することをいいます。多くの場合、そのプロジェクトなどの管理者が行いますが、この管理がきっちり行われているかどうかで最終的な目標の達成にかかわるため、とても重要な仕事といえます。

「マイルストーン」はポイントをおさえてわかりやすく作ろう

「マイルストーン」は、細かすぎても大雑把すぎてもわかりにくくなります。重要なポイントをしっかりとおさえ、誰が見てもわかりやすいものを作るようにしましょう。