ストイックの意味・使い方は?言い換え、英語、ストイックな人の特徴も紹介

「ストイック」とは「克己的な」「禁欲主義的な」のこと

「ストイック」は、「克己的な」「禁欲主義的な」を意味する言葉で、簡単に表現すると、「欲を我慢し、自分に厳しい」ということになります。現代においては、日時でも当たり前のように使っている言葉ですが、正しい意味を認識している人は少ないのではないでしょうか。

本記事では、正しい意味や会話で使い方のほか、語源、英語表現、言い換え表現などについてもわかりやすく紹介します。

なお、対義語は「享楽主義者」「享楽主義者」の意味をもつ「エピキュリアン」ですが、詳しい内容や使い方については本文中で改めて解説します。

「ストイック」の英語は「stoic」

「ストイック」は、英語で「stoic」と表記しますが、日本での使い方とは異なり「感情を表さない」「平然とした」の意味で使われています。

・stoic countenance(平然とした顔つき)
・appear stoic(冷静に振る舞う)
・try to be stoic(やせ我慢をする)

「ストイック」の語源・日本語での意味

「ストイック」の語源は、セネカやローマ帝国五賢帝の最後のアウレリウスなどが提唱していたギリシア哲学の一派、「ストア派」の思想からきたものとされています。ストア派は、「禁欲主義に基づく幸福論」を唱えており、ストア派を英語で表すと「stoicism」、ストア派の哲人を「stoics」ということから、「stoic(ストイック)」という言葉が生まれました。

ここから派生し、日本においては「欲を我慢し、自分に厳しい」「克己的な」「禁欲主義的な」という意味で使われています。

「ストイック」の使い方・例文

「ストイック」は、相手に対して「ストイックな〇〇」「〇〇にストイックだ」など、欲を我慢して頑張れる人というような、どちらかというと誉め言葉として使われます。しかし、自分に対して使ってしまうと、「これ以上は頑張れない」と解釈される可能性があるため、印象を悪くするので注意が必要です。

「ストイックな〇〇」の例文

まずは、よく使われている「ストイックな〇〇」を使った例文をいくつか紹介します。

例文

・Aさんは、仕事に対してとてもストイックな人だと思う。
・私はBさんのようにストイックなトレーニングはできない。
・あんなにストイックなダイエットをしているのに、あまり変化を感じないね。

単独で使う場合

「ストイックな○○」ではなく、「ストイック」単独で使う場合もあるので、例文でチェックしておきましょう。

例文

・最近怠惰な生活をしていたので、ちょっとストイックな生活に切り替えてみようかな。
・彼は、仕事だけでなく、趣味にもストイックだ。

ストイックな人とは?

よく、「彼は(彼女は)ストイックな人だ」と表現されますが、実際に「ストイックな人」とはどんな特徴をもった人を指すのでしょうか

ストイックな人の特徴

・人に対してよりも自分に厳しい。
・なにごとにも忍耐強く取り組むことができる。
・欲望に負けず我慢強い。
・ONとOFFがはっきりしている。
・完璧主義者である。
・目標の設定が高めである。

例文

・彼のトレーニングはストイッックすぎてとても真似できない。
・もっと〇〇さんのようにストイッックに取り組んでもいいんじゃないか?

「ストイック」の類語・言い換え

「ストイック」や「ストイックに」をほかの言葉に言い換えたい場合は、次のような言葉が使えます。

「ストイック」の言い換え表現

・禁欲主義
・欲がない
・わき目も振らず
・粉骨砕身して
・取りつかれたように
・凛として
・妥協を排して
・修行僧のような など

「ストイック」の対義語

ストイックの対義語は、冒頭でも記したように、「享楽主義者」「享楽主義者」の意味をもつ「エピキュリアン(epicurean)」があてはまります。「エピキュリアン」も、ストイックと同じく哲学者の一派で、「エピクロス派」が唱えた「快楽主義」がもとになっている言葉です。

ただし、「エピキュリアン」は、「快楽主義」の考えをもつ人全体を表す言葉なので、「エピキュリアンな〇〇」「〇〇にエピキュリアンだ」といった使い方はしません。

(OKの例)
彼はエピキュリアンだ。
(NGの例)
仕事に対してエピキュリアンだ。

ストックになる方法

これまでの生活から一新し、ストイックになりたいと思っている人もいますよね?しかし、「どうすればいいかわからない」という人のために、ストイックになるためのポイントを伝授します。一度に実行するのは難しいかもしれないので、できそうなものから試してみてください。

ポイント①短時間の努力から初めてみる

集中力のない人が、一気に30分も1時間もやり続けるのは難しいでしょう。しかし、短時間なら頑張れるはず。1回に1分からでも構わないので、意識して集中してみる努力をしてみましょう。

ポイント②後回しにすることをやめる

「これは面倒だから後で」と思っていると、どんどん手をつけられなくなります。いつもは後回しにしてしまいそうな物事でも、頑張って先に終わらせる習慣を身につけてください。

ポイント③途中で投げ出さない

何かに取り組もうとしたとき、少しでもうまくいなかいと、途中でやめてしまうことはありませんか?「成功には失敗がつきもの」と考え、限界まで我慢してやり続けてみましょう。

ポイント④予定をたくさん入れてみる

小さなことでもかまわないので「今日はこれをやる」という予定をたくさん入れて実行してみましょう。

ポイント⑤その日の予定はその日のうちに

ポイント②と少し重なりますが、その日の予定に入れたものは、遅い時間になったとしても、頑張ってその日のうちに終わらせる努力をしてみましょう

ストックに生きるのはカッコいいが、やりすぎには注意!

これまでの生活を見直し「ストイックになろう」と考えるのは悪くないですし、追い込むことでやりがいは感じられるでしょう。しかし、ストイックさが表に出すぎたり、人にまで強要するようになると、周りの人にとっては息苦しさを感じさせる場合があります

ストイックになるためには、ときには一匹狼になるかもしれません。しかし、完全に孤立しては生活も楽しくないので、やりすぎには注意しましょう。