「幸いです」とはどんな意味?使い方の例文や「幸甚です」など類語も解説

「幸いです」とはどんな言葉?

「幸いです」の意味は、「~していただけるとありがたいです」「~であれば私は嬉しいです」「~なら助かります」です。

類語は、「幸いに存じます」「幸甚です」「幸甚に存じます」「ありがたく存じます」「お願いいたします」「お願い申し上げます」。

英語で表すときは、「I would appreciate if you could ~」や「It would be great if you could ~」を使います。

「幸いです」とはどんな意味?読み方は?

「幸いです」の読み方は、「さいわいです」。次の意味で使います。

幸いです
・~していただけるとありがたいです
・~であれば私は嬉しいです
・~なら助かります

「幸いです」は、メールや手紙などの書き言葉で使われるケースがほとんどです。

相手に何かをお願いするときに使用する場合が多いですが、「出来ればで構いませんのでやるか、やらないかはお任せします」というニュアンスをもっているため、絶対にしてもらいたい依頼や急ぎの用件のときには向きません

また、贈り物をする場合に用いられることもあります。

「幸いです」は敬語だが目上には注意

「幸いです」は、「その人にとって望ましく、ありがたいこと」を意味する「幸い」に、丁寧語の「です」をつけた敬語です。文法的に問題がないので、ビジネスで使うことができます。

しかし、「です」は断定的で一方的な印象を与える言い方のため、会社の偉い人や取引先の人に用いるには敬意が足りないと受け取られる場合があります。目上の相手に対しては、謙譲のニュアンスをもつ類似の敬語表現を使用することをおすすめします。

「幸いです」の使い方を例文で学ぼう

「幸いです」の意味や注意点がわかったら、次は言葉の使い方を例文でイメージしてみましょう。

例文
・〇〇様に喜んでいただけて幸いです
・お気づきの点がございましたら、教えていただけると幸いです
・ただいま席を外しております。お急ぎの方は下記の電話番号にご連絡いただけますと幸いです
・当レストランのメニューには、自家菜園で育てた旬の野菜を用いています。皆様のお口に合えば幸いです
幸いですの意味を辞書で調べた。

例文に出てきた「喜んでいただけて幸いです」の意味は、「喜んでもらえて嬉しいです」です。

また「いただけると幸いです」の「いただける」は、漢字だと「頂ける」となりますが、漢字表記で「頂けると幸いです」とはあまり書きません。

その理由は、漢字表記の「頂く」は、「食べる」「飲む」や「(ものを)もらう」の謙譲語として使われるのが一般的だからです。補助動詞としてほかの動詞にくっつき、「~をしてもらう」のニュアンスを表すときはひらがなで「いただく」と書きます。

「幸いです」の類語・言い換え表現

「幸いです」は、目上の相手には向かない敬語でしたね。また、話し言葉でも使いにくい表現のため、言い換えできる類語をおさえておきましょう。

幸いに存じます
目上の相手にも使用できる表現。同等の立場や目下の相手には使えない。話し言葉でも使える

【例文】
ぜひ貴社で弊社の商品をお取り扱いいただければ幸いに存じます。

幸甚です(こうじんです)
【意味】
程度が甚だしく、とてもありがたいと思う
※「幸いに存じます」よりも丁寧で改まった言い方。書き言葉でしか使わない

【例文】
お知り合いの方をご紹介いただけましたら幸甚です。

幸甚に存じます
「幸甚です」よりもさらに丁寧な表現。書き言葉でしか使わない

【例文】
後日改めてお話しする機会をいただけましたら幸甚に存じます。

ありがたく存じます
目上の相手にも使用できる表現。話し言葉でも使える

【例文】
ご支援いただき、まことにありがたく存じます。

お願いいたします
話し言葉におすすめ

【例文】
ご連絡先の電話番号をお教えくださいますようお願いいたします。

お願い申し上げます
話し言葉におすすめ

【例文】
緊急の場合は、担当者までご連絡いただけますようお願い申し上げます。

「幸いです」は英語だと?

「幸いです」を英語で表すときは、「I would appreciate if you could ~」や「It would be great if you could ~」を使います。

「幸いです」の英語
I would appreciate if you could ~:〜していただければ幸いです
It would be great if you could ~:~していただけたら嬉しいです

「幸いです」をうまく使おう

「幸いです」は、目上の人には向きませんが、ビジネスでは使い勝手のいい言葉です。

紹介した類語とあわせて頭に入れておき、シチュエーションに合わせてうまく使い分けできるようになりましょう。