「論理的」の意味や使い方とは?例文、言い換え、対義語、英語も紹介

「論理的」とは「筋道が通っている」という意味

「それは論理的だ」「論理的ではない」と、日常でもよく用いられていますが、この「論理的」とは、「筋道が通っている」という意味の言葉ですが、今までの使い方は合っていましたか?

本記事では、「論理的」の正しい意味や使い方のほか、類語、英語表現についてもわかりやすく紹介します。

なお、対義語は、判断や推理によらず直覚的に本質をとらえるという意味の「直観的」や、見る、聞くといった感覚によって行う「感覚的」があてはまります。そのほか、否定する意味を「非」をあたまにつけた「非論理的」も対義語として使えるので、併せて覚えておいてください。

「論理的」の意味

「論理」の「論」には「物事の道筋をのべる」、「理」には「物事の筋道」という意味があります。どちらの漢字にも同じような意味があることで、「論理」は「しっかりと筋道が通っている」と解釈できます。

そして後ろに「そのような性質をもったもの」を表す「的」をつけることで、「考えや議論を進めるにおいて、物事の筋道が通っている様」を意味する「論理的」という言葉が成り立っています。

「論理的」の使い方・例文

実際に「論理的」とはどのような状況を指すのか、いまいち理解しきれない人もいるでしょう。そこで、わかりやすい例文を用意したので、比較しながら読んでみてください。

例文①
社員A「この企画書は通らないんじゃない?」
社員B「それは論理的な意見じゃないね。」

例文①の社員Aの意見は、「企画書は通らない」と言っていますが、なぜ通らないと思うのか、その筋道がしっかりと述べられていません。そのため、社員Bが「論理的ではない」と言っています。

それでは、社員Aの意見を論理的に表現するとどのようになるのでしょうか。

例文②
社員A「この企画書は、前回の会議で似たようなものがあったし、予算が上限ギリギリだから通らないんじゃない?」

例文②では、赤字部分でなぜ通らないと思うのかを述べているので、論理的な意見だといえます。

「論理的」の類語・同義語・言い換え表現

「論理的」をほかの言葉に言い換える場合、次のような表現ができます。

「論理的」の言い換え表現
・筋の通った
・一貫した
・一貫性のある
・辻褄のあった など

また、類語には「合理的」「理性的」「化学的」があげられます。

合理的

「合理的」には、「理にかなっているさま」「無駄なく能率的であるさま」という意味があります。「理にかなっている」ということは、筋道が通っていることにもなるので、「論理的」と類語といえます。

例文

・最近残業が増えているため、効率が上げるための合理的な方法を提案してみた。

理性的

「理性的」には、「感情に流されず物事を正しく判断できるさま」の意味をもつ言葉です。
感情ではなく、道理にもとづいた判断は、筋道が通っているといえるため、「論理的」と類語になります。

例文
・普段から感情的に振る舞う癖があるため、もっと理性的に行動できる人になりたい。

実証的

「実証的」とは、「思考だけではなく、体験に基づく事実などにより結論づけられるさま」を意味する言葉です。「論理的」は思考で筋道をたてますが、「実証的」は、事実で筋道をたてます。事実か思考かの違いはありますが、筋道をたてるといった点においては類語といえます。

例文

・これについてはまだ実証的な検証はしていません。

「論理的」と「理論的」の違い

「理論」とは、「確実な事実に基づき、物事の過程や成果を予測して考えること」を意味します。「論理的」は、思考においての筋道であり、「論理的」は、事実から得られた知識からの筋道といった点で違いがあります。

「論理的」の英語表現

「論理的」を英語で表現すると「logical」になります。日本語での会話の中でも「ロジカルに」と言う場合がありますが、「論理的に」と述べているのと同じことになります。

・His opinion is logical.
(彼の意見は論理的です。
・That explanation is not logical.
(その説明は論理的ではない。)

「論理的」の意味を理解し正しく使おう!

「論理的」は、何かを考える上で、筋道がきちんと立てられていることをいいます。似たような意味をもつ類語もあるので、使い方に迷うかもしれませんが、間違った使い方をしないよう、言い換え表現とも関連付けながら、正しく理解できるようにしておきましょう。