コンフィデンシャルの意味とは?コンフィデンシャルマークって?使い方、英語、関連語も紹介

コンフィデンシャルとは「機密の」ということ

「コンフィデンシャル」は、「機密の」「極秘の」「内密の」といった意味をもつカタカナ用語です。秘密にしたい情報は、ビジネスシーンだけでなく、日常生活の中にも存在しますが、「コンフィデンシャル」は、仕事上で取り扱う資料や会話など、フォーマルな状況で取り扱う機密事項にのみ使うのが一般的です。

本記事では、「コンフィデンシャル」の正しい意味や使い方のほか、英語表現や似た言葉との違いについてもわかりやすく解説します。

コンフィデンシャルの英語は「confidential」

カタカナ用語として使われているコンフィデンシャルは英語の「confidential」がもとになっており、英語圏では次の意味をもつ単語として使われています。

「confidential」の意味

・機密の
・極秘の
・部外秘の
・内密の
・親展の
・信任の厚い など

実際の文章での使い方も少し紹介しておきますね。

・confidential company information(会社の極秘情報)
・confidential corporate information(企業秘密)
・confidential data(機密データ)
・That information is confidential.(この情報は部外秘です。)

コンフィデンシャルの日本語の意味

日本語として使われている「コンフィデンシャル」は、次の意味をもっています。

コンフィデンシャル

・機密の
・内密の
・公開しないこと
・(手紙が)親展*であるさま

(親展*:しんてん。封書を宛名の本人のみが開封するよう要求すること。

「この書類はコンフィデンシャルで。」と言われたら、機密の書類と解釈しなければなりません。ただし、この場合の「コンフィデンシャル」には、「社内秘」と「社外秘」の区別がないため、どちらであるかはその都度確認してください

コンフィデンシャルの使い方・例文

ビジネスシーンでは、多くの場合「機密書類」や「機密情報」を取り扱う際に「この内容はマル秘だからね」の意味で「コンフィデンシャル」が使われます。ここでは、会話の中でどのように登場するのかをチェックしておきましょう。

例文1

以下の内容はコンフィデンシャルでお願いします。

メールや書類の内容が機密である場合、冒頭に書いて機密事項である旨を知らせます。
例文2

コンフィデンシャルっておっしゃっていましたが、社内秘ですか?社外秘ですか?

コンフィデンシャルは「機密」であることを意味する言葉で、社内秘なのか社外秘なのかは指定されていません。そのため、どちらであるかを確認している言葉です。
『遵守する』の例文3

まだどうなるかわからないので、コンフィデンシャルにしておこう。

何かを決めていく際にはさまざまな案がでます。しかし、中には知られてはいけない途中経過もあります。そんな場合などには例文3のように注意を促します。

コンフィデンシャルの関連語

コンフィデンシャルには、一緒に覚えておくと便利な関連語が存在します。言葉の意味をより理解するためにもこれを機にチェックしておきましょう。

コンフィデンシャルマーク

プレゼン資料、開発資料、契約書など、会社には多くの機密書類が存在します。このような書類には、一目でコンフィデンシャルであることがわかるように、一番最初のページの上に「confidential」「社内秘」「社外秘」「マル秘」などの表示があります。これらのマークを「コンフィデンシャルマーク」といいます。

コンフィデント

コンフィデント(=confident)は、「確信している」「自信に満ちた」などの意味をもつ単語で、自分自身で自信をもっている事柄について話す場合に使います。コンフィデンシャルと似た言葉ですが、「機密」の意味は含まれていません。

・confident about oneself(自分に自信をもつ)
・confident eye(自信のある目)

コンフィデンス

コンフィデンス(=confidence)は、「信頼」「信用」「自信」の意味で使われることが多い単語です。しかし、ほかにも「秘密」や「秘密ごとを話せる間柄」の意味もあり、信頼に関係する熟語にも使います。

・confidence man(詐欺師)
・confidence motion(信任案)
・confidence in government(政府への信頼)

「コンフィデンシャル」と「シークレット」の違い

シークレット(=secret)は、「秘密の」「内緒の」「ひそかな」「隠れた」など、コンフィデンシャルとほぼ同じ意味をもつ単語です。

「シークレット(secret)」ひと言で秘密の度合いは示せませんが、日常生活で「これは秘密!」と言いたい場合には、こちらの言葉を使います。

コンフィデンシャルは、組織内、仕事の書類など、フォーマルな場で使う言葉なので、状況を判断して使い分けをしてください。

【番外編】映画:コンフィデンシャル/共助

韓国に、本記事で解説している「コンフィデンシャル」がそのままタイトルになった映画があります。内容を簡単に解説すると、次のとおりです。

北朝鮮の刑事チョルリョンは、アメリカドルの偽札製造の犯罪グループ逮捕という任務中、上司であるギソンの裏切りで、妻と仲間を殺されてしまう。犯罪グループは、偽札作りの銅板を奪い、韓国へと逃亡するが、この情報が世間に知られると、世界を揺るがすほどの危機に陥る。この危機を回避するためには、秘密捜査を行わなければならないため、韓国へ国際犯罪者の逮捕要請をし、チョルリョンを派遣、史上初「南北共助捜査」を極秘に契約することになった。

韓国側の刑事として任命されたのは、どちらかといえばダメ刑事であるジンテ。しかし、韓国側は、北朝鮮には何か思惑があるのでは?と疑い、捜査を偽装してチョルリョンに密着して監視することにした。

北と南の刑事がそれぞれの思惑をもったまま、凶悪犯罪に立ち向かっていく。

この映画で「コンフィデンシャル」にあたるのは、捜査そのもの。「コンフィデンシャル/共助」のタイトルを見ると、韓国では「共助」がコンフィデンシャルを意味すると勘違いするかもしれません。

しかし、この場合は、「共助がコンフィデンシャルで行われる」の意味になります。

「コンフィデンシャル」の情報は慎重に取り扱おう

働いているうえで、「コンフィデンシャル」とされる情報は、部外者に漏らすわけにはいきません。しかし、ちょっとしたきっかけで漏れる可能性があります。そのためにも、「コンフィデンシャル」の情報を知るのは、必要最低限のメンバーであるほうが賢明です。

資料がコンフィデンシャルであることを伝える前に、どのメンバーに知らせるかを検討するのも忘れないようにしましょう。