シュリンクとは?ビジネス・物流・美容における意味、英語、使い方を解説

シュリンクとは「縮小」や「収縮」のこと

シュリンクは簡単にいうと「縮小」や「収縮」の意味を持ちますが、使用するシーンは幅広いです。物流業界や一般ビジネスを含め、仕事でも登場することがあるのです。

この記事では、シュリンクの意味や使い方をわかりやすく解説します。

シュリンクの意味

シュリンクの意味をパターン別にお伝えします。根底にある意味は「縮小」や「収縮」で共通していますが、分野別にニュアンスをイメージしていきましょう。

物流業界のシュリンク

透明なフィルム(=シュリンクフィルム)に熱を加えて縮小させ、梱包することを意味します。これを「シュリンク包装」といい、商品の保護、密閉、汚れ防止といった目的で施されます。また、複数の商品をまとめて包むときも役立ちます。

シュリンク包装は商品全体を覆うこともあれば、容器の蓋の部分にだけ施すこともあります。シュリンク包装は、DVDやCD、ゲームソフト、化粧品、食品などの商品で用いられています。

包装に破れがあると「シュリンク破れ」となり、内容物に影響がなければ訳あり品として安く販売することもあります。

IT業界のシュリンク

ICチップなど半導体のサイズを縮小することを指します。同じ面積に多くの配線や素子を配置して、小型化を実現します。軽量化、省電力などの利点をもたらします。

また、ソフトウェアの販売などで、購入者が外装を開けると自動的に利用承諾契約に同意したとみなす「シュリンク契約」という契約方式が存在します。

なお、データの圧縮のことをシュリンクと表現するケースもあります。

一般ビジネスのシュリンク

「市場の縮小」や「業界の低迷」の意味になります。市場が縮小したり、業界が低迷したりすることを「シュリンクする」と表現します。他、プロジェクトの規模が小さくなるときなどもシュリンクと表現できます。

美容業界のシュリンク

美容施術の一つであり、超音波で熱を与えることにより、リフトアップ効果を期待するものです。たるみに働きかけます。

レザー業界のシュリンク

「シュリンクレザー」は、皮をなめす段階で薬品につけ、革表面を収縮させる加工を施したレザーです。柔らかい質感で、傷やシワが目立ちにくくなるという利点があります。

漫画のシュリンク

「Shrink〜精神科医ヨワイ」という漫画あります。精神科医の弱井が精神医療の問題に向き合っていくストーリーです。ちなみに、シュリンクは精神科医などの少し蔑んだ呼び方として使われることがあります。

景気が低迷する状態については「リセッション」ともいいます。言い換え表現としておさえておきましょう!

シュリンクの英語

シュリンクは英語の「shrink」に由来します。英語では次のような意味を持ちます。

縮む

小さくなる

減少する

しぼむ

布などが物理的に縮むときにも使いますが、恐怖や寒さで尻込みするときにも使用できます。また、シュリンク包装されたCDは「shrink-wrapped CD」と表現可能です。

シュリンクの関連用語

シュリンクという言葉を含む用語がいくつかあります。豆知識として知っておきましょう。

シュリンクフレーション

シュリンク(縮む)とインフレーション(価格上昇)を組み合わせた造語。食品などの小売価格は変えず、量を減らすこと。内容量がシュリンク(=縮む)している経済現象を指します。

シュリンクチップ加工

靴紐やウエスト調整用の紐の先端に施す加工の一種。シュリンクセルチップを紐に通し、熱を加えます。紐の先端や結び目を含めた部分を固定することで丈夫になったり、アクセントになったりします。ミリタリーウェアの古着で使用されていたこともあり、人気が出てきています。

シュリンクの使い方・例文

例文
シュリンクしていく国に住み続けることに不安がある。
シュリンクフレーションによって、損をした感覚にはなりにくいが、消費者は気づかないうちに損をしている。

シュリンクは意外と広く使われている

シュリンクという言葉は、ビジネスから物流業界まで幅広く登場します。ニュースでも「シュリンク」や「シュリンクフレーション」といった言葉を目にする、耳にする機会は少なくありません。この機会に意味と使い方を覚えておきましょう。