アウトプットとは?ビジネス、医療での意味の違い、使い方、類語、トレーニング方法も紹介

「アウトプット」とは「発信する」「生み出す」こと

「アウトプット」と聞くと、プリンターでの出力を思い浮かべるかもしれません。しかし実は、何かを「発信する」「生み出す」「表現する」など、発言したり、行動したりすることすべてを指しているんです

本記事では、アウトプットとはどういう意味かをわかりやすく解説するとともに、会話での使い方、類語、言い換え、英語表現、トレーニング方法などについても紹介します。

なお、反対語は「インプット」です。多くの場合は「入力」の意味で使われますが、情報や知識を得たり、経験を得たりすることも「インプット」と表現する場合もあるので併せて覚えておきましょう。

「アウトプット」の英語は「output」

「アウトプット」は、英語で「output」と表記し、次のように多くの意味をもつ単語として使われています。

「output」の意味

・生産活動
・作り出すこと
・作り出したもの
・発電量
・(心臓からの血液の)排出量
・出力
・~を産出する
・~を出力する

「output」を使った熟語もいろいろあるので、いくつか紹介しておきます。

・output a document(文書出力を行う)
・output adjustment(生産量調整)
・output arrangement(出力装置)

そのほか、英語では、「知識として取り入れたことをアウトプットする」という内容を表現する際、「apply=~を活用する」を使う場合もあります。

・Apply the knowledge gained from your studies.
(勉強で得た知識をアウトプットする。)

日本語においての「アウトプット」とは

日本語として「アウトプット」を使う際、プリンターから「出力する」「印刷する」ことを意味する場合が多いと思いますが、ビジネスシーンにおいては、情報、勉強をして身に付けた知識などを「発信する」「表現する」「口にする」ことを指して使うこともあります。そのほか、次の行動や事柄も「アウトプット」と表現します。

・何かを生み出すこと。
・知識や情報を目に見える形にすること。
・経験や知識などをもとに生み出された結果や実績。

使い方・例文

・いろいろと勉強しているみたいだけど、アウトプットもレベルアップしてほしい。
・今度のプレゼンはアウトプット力の高いBさんにお願いしよう。

医療分野においてのアウトプットとは

医療分野においては、次のものに対して「アウトプット」が使われます。

・1分間に心臓から送り出される血液量
・体内から排泄される水分の量
・ペースメーカーの出力もしくは出力設定

使い方・例文

・ペースメーカーのアウトプットをチェックする。
アウトプットが多すぎて脱水症状を起こしている。

「アウトプット」のトレーニング方法を伝授!

覚えたり、学んだりすることは得意でも、それを表現するのは苦手だという人はいるでしょう。そんな人のために、ここではアウトプットのトレーニングの仕方のポイントを少し紹介しておきます。

アウトプットを前提としたインプットを行う

レベルの高いアウトプットを行うためには、インプットも重要です。知識として入れるだけでなく、最初からアウトプットをするのに必要なことは何かを意識してインプットしていれば、アウトプットの質も高まります。

気になることはすぐに書き出す

最初から要点をまとめて頭に入れようとすると、インプットでさえうまくいきません。知識や情報のもとにしたいと感じた物事は、走り書きでもいいので、すぐに書き出すくせをつけましょう。また、手で書くことで頭にも残りやすいのでより効果的です。

得た情報を人に話す

自分の頭の中にある情報を人に伝えるには、その人が理解できるように、要点をまとめて話さなければなりません。人に話すということを頻繁に行うことで、自然と伝える力が身についてきます

人に見せたり聞かせたりして意見をもらう

自分では十分な情報がまとめられていると感じていても、まったく人に伝わらないことがありますよね。これは、アウトプットが十分にできていないということになります。アウトプットの質を高めていくためにも、完璧にまとまったと思う内容を、第三者に見せたり聞かせたりして意見をもらうようにしてみてください。これを繰り返すことで、いつも自分に何が足りないのか、どういった点が不十分なのかが見えてきます

SNSを利用する

日頃のなにげないことをつぶやくだけでも構いません。特にtwitterでは、一度に書ける文字数の制限があるため、簡潔にまとめる力も鍛えられます。また、自分が意図しないコメントが届いた場合は、伝え方に問題があったのだと気付くことができます。

いつもと違った行動をとってみる

いつも同じような行動をとるだけでは、新しい物事に出会うことができません。しかし、いつもとは違う駅を利用してみる、日頃話しかけない人に声をかけてみるなど、違った行動をとることで、生活のスパイスとなり、「今日こんなことがあった!」と、アウトプットにつなげやすくなります

「アウトプット」の類語・言い換え

「アウトプット」を日本語で言い換える場合は、「口に出す」「結果・成果」「表現」のどれを指しているかで異なります

「口に出す」を意味する場合の言い換え表現

・発表する
・発言する
・意見する

「結果・成果」を意味する場合の言い換え表現

・得られたデータ
・調査結果
・集計結果

「表現」を意味する場合の言い換え表現

・製造物
・生産物
・製品

また、カタカナ用語の類語には「アウトカム」があります。

「アウトプット」と「アウトカム」の違い

「アウトカム」には「効果」や「成果」という意味があります。「アウトプット」も「実績」「成果」の意味をもちますが、「アウトカム」は、アウトプットによって得られた実績や成果から何かを読み解いた「効果」や「成果」を指します。「アウトプット」の先に「アウトカム」があると考えればわかりやすいです。

例文

アウトプット量が不十分だったために、質の高いアウトカムにならなかった。

知識力アップのためにも意識してアウトプットしてみよう

知識や経験をしっかりと自分のものにするためには、アウトプットをすることでさらにレベルアップします。表現することが苦手だという人も、知識力を上げられるよう、少しずつでかまわないので、アウトプットを意識するようにしましょう