コングロマリットとは「複合企業」のこと
コングロマリットとは、業種が異なる複数の企業が合併や買収などで形成される「複合企業」を指します。自社にはない別業種の事業、ノウハウを吸収できるメリットがあります。
この記事では、コングロマリットの意味を中心に、英語や類語についても解説します。ビジネスに関する用語としておさえておきましょう。
コングロマリットの意味
コングロマリットとは、技術的にも市場的にも関連がない業種の企業が合体して発達したもの。
基本的には、複数の業種にまたがって形成されていなければコングロマリットの定義には当てはまりません。しかし、同業種で成り立つ場合もコングロマリットと表現するケースは存在します。
コングロマリットの英語
コングロマリットは英語で「conglomerate」と表記します。意味は日本語と同じで、多業種にまたがる複合企業を指します。
英語では名詞として次のように使用できます。
・develop into a conglomerate コングロマリットに発展する
・a covernment-owned conglomerate 国有コングロマリット
また、コングロマリットの経営者は「conglomerator」、コングロマリット化は「conglomeratization」と表現します。
コングロマリットの類語・言い換え表現
コングロマリットと似た意味を持つ言葉に「M&A」があります。M&Aとは、Mergers(事業の合併)とAcquisitions(買収)の頭文字であり、企業買収を指します。
M&Aは企業を買収することを指し、コングロマリットはその結果によって形成される複合企業を指す点に違いがあります。したがって、似た意味は持つものの言い換え表現としては使用できません。
コングロマリットの関連用語
コングロマリットというワードを含んだ用語もいくつか存在します。ビジネスや経済に関するものが中心です。
金融コングロマリット
金融業界における企業の複合体のこと。金融業界とは、銀行、証券、保険を含み、このうち少なくとも2つにまたがるサービスを提供する企業を指します。
コングロマリットディスカウント
単体の事業を営む場合と比べ、コングロマリットとして事業が多角化している場合において市場価値が下がること。
コングロマリットを形成することでさまざまなリスクに強い企業となります。一方で、シナジー効果を生まない事業にまで手を広げてしまうと、経営資源が分散し、管理が行き届かなくなるなどの欠点も生じます。価値の低下を回避する策を講じながら経営にあたることが求められます。
コングロマリットの使い方・例文
・日本でも有数のコングロマリット企業として経済を牽引する。
・A社による企業買収は現代のコングロマリットともいえ、新しい戦略が垣間見える。
コングロマリットは重要なビジネス用語
コングロマリットはニュースや時事でも登場することがある、重要なビジネス用語です。また、企業が自社を成長させ、収益を伸ばすための手段にも関連があるため、ビジネスパーソンとして知っておいて損はありません。