キャリアデザインとは簡単にいうとどんな言葉?
キャリアデザインの意味は、「自ら将来の目標を考え、職業人生を設計し主体的に行動に移すこと」です。
類語は、「キャリアプラン」「キャリアパス」「キャリア形成」。
英語で表すときは、「career design」を使います。
キャリアデザインとはどんな意味?
キャリアデザインは、次の意味をもつカタカナ語です。
キャリアデザインで考えるのは、社内で目指すポジションや職歴など、仕事に関する事柄だけではありません。ひとつの会社の枠を飛び出して、転職や独立を考えるのか、ひとりの人間としてどう生きたいのかという価値観、ライフスタイル、プライベートの人生設計も含まれます。
広い視野で自分らしく働き生きるためのキャリアを主体的に考え、目標を実現させるためにたどらなければならない工程や必要な行動を、一つひとつ明確にしていきます。
キャリアデザインの考え方
キャリアデザインの考え方をイチからみてみましょう。
自分のことを知る
自分のことをよく理解するのが、キャリアデザインの第一歩です。
これまでに歩んできたキャリアを振り返り、習得した資格やスキル、経験、自分の強み、行動の特徴や課題などを書き出しましょう。ここでのポイントは、企業の採用担当者になったつもりで自分を評価すること。ビジネスマンとして、会社から評価されるであろう点、減点されるであろう点を考えます。
自分が得意だと思っていること、苦手だと思っていること、困難なことに直面したときにどのように対処してきたか、仕事のどの部分にやりがいを感じたか、やってみたいと感じた仕事は何か、嫌だと思ったことは何かなどを書いていきます。
他者の目から見た自分も知る
他者の目から見た自分を理解することも重要です。
一緒に働いている同僚や上司などから、客観的に見た自分を教えてもらいましょう。同僚や上司が、自分の能力をどう評価しているのか、仕事をするうえで自分にどのような役割や能力を期待しているのかを聞き出し整理します。
心理テストや適性検査を活用し、客観的データを得るのもおすすめ。自分が苦手意識を持っている事柄であっても、適正があると判断される場合もあります。
自己分析を深める
自分で考える自分についての情報と、第三者の目から見た自分の情報をあわせて分析します。
今の時点で自分が持っている知識や技能、スキルをはっきりさせましょう。行動や思考の傾向がどのようになっているか、大事にしている事柄や嫌いな事柄は何かを分析することで、自分の課題や価値観を明らかにしていきます。
なりたい自分を考える
興味のある仕事や、やってみたい仕事、自分の能力を活かせそうな仕事を書き出していきます。
仕事内容や会社でのポジションについてだけでなく、理想とするライフスタイルや結婚・出産など、プライベートでの人生設計もふまえて考えることが重要です。自分らしい生き方を実現できる、仕事と私生活のバランスはどのようなものかを考えます。
これらを踏まえたうえで、数年先にどんな仕事をどのような働き方でしたいのか、その先はどうしたいのかも考えていきます。
計画を立てる
今の自分の分析結果と将来なりたい理想像の差から、理想の自分になるために達成しなければならない課題を見つけ出します。
必要な資格や経験は何か、最終目標のポストに就くためのキャリアステップはどのようなものかを調べましょう。そのキャリアステップを踏むために、何歳ごろにどのような行動をとる必要があるのか具体的に計画を立ててください。
行動計画は、短期的なものと長い目で取り組む長期的なものの2つを用意します。短期的な計画から、今の自分がすぐに始めるべきことを決め、日々の業務のなかで実践していきます。
会社が従業員のキャリアデザインを支援する場合もある
従業員の能力や仕事に対するモチベーションを高めるため、人材を流出させないためなどの目的で、従業員のキャリアデザインを支援する企業も増えています。
会社のほうから働きかけることで、従業員のキャリアデザインに対する意識を高めることができます。具体的には、キャリアデザイン研修やキャリア面談を実施したり、キャリアコンサルタントを活用して相談窓口を用意したりするなどのサポートを行います。
キャリアデザインの使い方を例文で学ぼう
キャリアデザインの意味や考え方についてわかったら、次は言葉の使い方を例文でイメージしてみましょう。
・キャリアデザインに役立つワークシートを提供する。
・キャリアデザインの書き方を紹介する。
・大学でキャリアデザインに関する授業を受け、レポートを作成した。
例文でも出てきたように、高校や大学などでキャリアデザインを学ぶ機会も増えています。また、キャリアデザイン学部を設けている大学もあります。
キャリアデザインの類語
キャリアデザインの類語は、「キャリアプラン」「キャリアパス」「キャリア形成」です。ただし、意味が少し違うため言い換えには使えません。それぞれの意味と使い方を頭に入れておきましょう。
転職や独立の可能性も含めた自分の希望する職業人生の計画。プライベートの希望は含まない。
【例文】
定年後のキャリアプランを設計する。
ある企業で、特定のポジションにつくためにたどる必要があるステップのこと
【例文】
キャリアパスの見える化により、社員の離職を防ぐ。
仕事を通じてビジネスに必要ないろいろな能力を身につけていくこと。キャリアデザインを実現するためのスキル習得計画をキャリア形成と呼ぶことも
【例文】
社員のキャリア形成を積極的に支援する。
キャリアデザインは英語だと?
キャリアデザインは、英語だと「career design」と表記されます。
・キャリア設計
カタカナ語のキャリアデザインと、同じニュアンスなので覚えやすいですね。
キャリアデザインの意味を正しく理解しよう
キャリアデザインは、「将来の目標を考え、それを実現するための職業人生を自分で設計し主体的に行動に移すこと」を意味するカタカナ語。
似たニュアンスをもつ言葉に「キャリアプラン」「キャリアパス」「キャリア形成」がありますが、これらとキャリアデザインは意味が異なるため使い分けが必要です。ひとつの文章のなかで、複数の言葉が使われることもあります。それぞれの意味を覚えておき、正しく解釈できるようになりましょう。