オポチュニティの意味とは?チャンスとの違いは?ビジネスでの使い方、英語、関連語も紹介

「オポチュニティ」とは「機会」「好機」という意味

「オポチュニティ」は、「機会」「好機」を指すカタカナ用語です。似た意味をもつカタカナ用語である「チャンス」は、現代では日本語のように使われていますが、厳密には意味が異なります

本記事では、「オポチュニティ」の正しい意味や使い方のほか、「チャンス」との違い、関連語、英語表現についてもわかりやすく解説します。得た「好機」が「オポチュニティ」なのか「チャンス」なのかを明確に区別できるようになっていってください。

オポチュニティの英語は「opportunity」

オポチュニティは、次の意味をもつ英語の「opportunity」がもとになっています

・(~の適切な)機会
・好機
・良い機会
・チャンス

そして、英文ではこのように使われています。

・Make an opportunity.(機会を作る)
・Got an opportunity.(機会を得た)
・Opportunity for business.(ビジネスのチャンス)
・Opportunity for career advancement.(昇進のチャンス)
・Opportunity for higher earnings.(より高い収入を得られる機会) など

オポチュニティの日本語の意味

英語がもとになっているカタカナ用語は、英語の意味のまま使われることもありますが、英語の意味が派生して、違ったニュアンスで使われることも多いです。それでは、オポチュニティはどのような意味をもつカタカナ用語として広く使われているのでしょうか。

ビジネスシーンでのオポチュニティの意味

英語では、「機会」や「チャンス」の意味で使われることが多いですが、カタカナ用語としての「オポチュニティ」は、自ら動き努力して勝ち取った「好機」や「機会」の意味で使われています。
また、これから事態が好転しそうな状況の場合も「オポチュニティ」を使って表現しています。

「オポチュニティ」と「チャンス」の違い

「オポチュニティ(opportunity)」と同じく、「チャンス(chance)」にも「機会」「好機」の意味をもつ単語です。しかし、それ以外にも「可能性」「偶然」「幸運」という意味もあります。そのため、日本において、「オポチュニティ」と「チャンス」はこのように区別されています。

【オポチュニティ】
自身の努力によって得た「機会」「好機」
【チャンス】
運や偶然によって得た「機会」「好機」

オポチュニティの使い方・例文

「チャンス」という言葉は、今では日本語のように使われていますが、オポチュニティはあまり馴染みがないかもしれません。そこで、今後、正しく「オポチュニティ」が使えるよう、例文で確認しておきましょう。

例文1

努力して今回得たオポチュニティは絶対に逃さない!

例文1は、「自分で頑張って得た好機は絶対に手放さない」というニュアンスの言葉になります。
例文2
今度A社の担当者に会えることになったんだって?頑張って接触し続けたかいがあったね。このオポチュニティは絶対に結果につなげよう。
接触しては断られ…を何度も繰り返し、やっと話を聞いてもらえる状況になる、ということはビジネスではよくあります。例文2は、「A社に接触し続けて、やっと担当者に会えることになったので、よい結果になるようにしよう!」ということを言っています。

例文3
向こうからの連絡を待っているだけではオポチュニティを掴むことはできないよ。もっと積極的に動かないと。
例文3は、自分で努力をして行動を起こさないと、好機は得られないと言っています。

オポチュニティの関連語

「オポチュニティ」の意味を知るうえで、ぜひ一緒に覚えておきたい関連語がいくつかあります。ここでは、「オポチュニティレポート」「オポチュニティコスト」「オポチュニティロス」「オポチュニティゾーン」について解説します。

オポチュニティレポート

顧客の要望や商談結果をまとめた資料」を「オポチュニティレポート」といいます。資料の情報を参考に、新しい商品やサービスの開発につなげることができ、新規事業へのヒントにもなりえます。「好機」やステップアップへの「機会」を得るためのレポート、という意味で「オポチュニティレポート」となるわけです。

オポチュニティコスト

「オポチュニティコスト」とは、「複数ある選択肢の中からひとつを選んだ結果、得られなかった利益」をいいます。

たとえば、ジュエリーショップで商品を見ているAとBというお客がいたとします。販売員がたまたま声をかけたのがAで、30万円の商品を買っていきました。しかし、Bは結局隣の店舗へ足を運び、100万円の商品を購入。もし、販売員がBに声をかけていたら70万円余分に利益が出ていたものの、結果は逃しているので70万円の利益を失ったことになります。

つまり、70万円のオポチュニティコストを失ったというわけです。

オポチュニティロス

「オポチュニティロス」は、日本語では「機会損失」といい、「行動や意思決定を行わなかったために発生した損失」を意味します。

たとえば、在庫過多が赤字の原因だとわかっているのに、在庫調整をしなければ、損失は増える一方です。この損失が「オポチュニティロス」になります。

「オポチュニティコスト」と「オポチュニティロス」の違い
【オポチュニティコスト】
最善の選択ができなかったことによって得られなかった利益。利益率が低いだけで、損失にはなっていない。
【オポチュニティロス】
行動を起こさなかったことによる損失。利益が出ていない、ただの損失。

オポチュニティゾーン

「オポチュニティゾーン」とは、アメリカが行っている経済開発を目的として制定された、投資をすることで優遇税制の対象となる地域をいいます。

「オポチュニティゾーン」は未開発の地域であり、投資家が、「オポチュニティ基金」に投資をし、集まった基金は、「オポチュニティゾーン」の不動産に投資されます。「オポチュニティゾーン」に投資したものを売却したり交換したりし、得た利益に対する税金は延期が可能で、投資した不動産の保有期間が長くなるほど延期できる税金の比率は多くなります。

税金の延期は、「オポチュニティ基金」への再投資が条件で、「オポチュニティゾーン」は基金への投資金で経済が発展していく仕組みです。

【番外編】火星探査機「オポチュニティ」

NASA(アメリカ航空宇宙局)により2003年に打ち上げられた、2台の火星探査機、マーズ・エクスポレーション・ローバーの2号機の通称を「オポチュニティ」といいます。火星に到着してからの総移動距離は42.195kmを記録しています。

オポチュニティを生かしてビジネスで結果を出そう!

オポチュニティは、じっと待っているだけでは訪れません。ビジネスの成功に運は関係ないとは言い切れませんが、努力は必ず必要です。得たオポチュニティは必ず生かし、ぜひ結果につなげてください。