ノルマとは「強制的な目標」のこと
ノルマは仕事の場面でもよく使われる言葉で、広く認知されているカタカナ語の一つです。簡単にいうと「強制的な目標」のことです。
この記事では、ノルマの意味や使い方をはじめ、類語・言い換え表現、ノルマと目標の違いについても触れます。
ノルマの意味
ノルマの意味は掘り下げると意外と奥が深いです。語源も英語ではなく、日本で浸透するに至るまでの背景や歴史がありました。意味や具体例をご紹介します。
ノルマの語源はロシア語
ノルマの語源はロシア語の「norma」です。意味としては「一定時間に個人・集団に割り当てられる作業量」となります。第二次世界大戦で日本人がシベリアで捕虜となり、解放されたあとに日本にノルマという言葉を持ち帰って広めたと考えられています。
ノルマと目標の違い
ノルマと似た意味を持つ言葉に「目標」がありますが、ニュアンスには違いがあります。ノルマには「達成する必要がある作業量や成績」といった強制的、義務的な要素が含まれます。一方、目標は「自主的に達成を目指す作業量や成績」の意味となります。
ノルマは会社や組織から課されるもので、達成するのが当然という位置付けです。それに対して、目標は自主的に立てて向かっていくものであり、より自由度が高く前向きな言葉といえます。
ビジネスにおけるノルマの例
営業職や販売職の場合は数字での結果が求められる傾向にあり、「月30件の契約」「10件以上の販売」などノルマが設定されています。実際にはハードなノルマも多いことから、ノルマ=過酷というイメージがあるのも事実です。
ノルマの英語
ノルマはロシア語に由来する言葉であり、英語では通じません。英語では「quota」がノルマと同じ意味を持ちます。発音はクオータです。
例えば、「今月のノルマをクリアした」と言いたいときは「I cleared this month’s quota」となります。
ノルマの類語・言い換え表現
ノルマを意味する英語の「クオータ」は言い換えとして使用できますが、日本語ではあまり浸透しておらず通じないことが大半でしょう。
日本語で言い換えるとしたら「課題」や「割り当て」などの表現が無難です。
ノルマの使い方・例文
・ハードなノルマを課した結果、離職が増え、結果的に採用と育成のコストが増大した。
・ノルマをこなすにあたり、モチベーションが必要となる。
ノルマは達成しても評価は上がらない
ノルマは達成すべきラインとして課すものであり、強制的、義務的な目標となります。そのため、達成しても評価が上がることはあまりありません。達成しなければ評価が下がることはあり、内容によっては大変厳しいものです。
評価や報酬を上げるには、達成すべき基準であるノルマよりも上の水準に目標を持っていく必要があるでしょう。