ディーセントワークとは「働きがいのある人間らしい仕事」
ディーセントワークとはわかりやすくいうと「働きがいのある人間らしい仕事」です。日本だけでなく、世界でも使われている言葉です。
この記事では、ディーセントワークの意味や使い方、語源となった英語、この言葉が注目を集めた背景についてもお伝えします。
ディーセントワークの意味
ディーセントワークとは、権利が保障されており、十分な収入を生み出すことができ、働きがいのある人間らしい仕事。どんなニュアンスや背景を持つ言葉なのか解説します。
ディーセントワークの英語
ディーセントワークは英語で「decent work」と表記します。「decent」には「適正」「良識にかなう」という意味があります。ディーセントワークは直訳すると「適正な仕事」「良識にかなった仕事」という意味になります。
ディーセントワークの概念
ディーセントワークは、1999年の第87回ILO総会において事務局長が就任した際のスローガンとして掲げた言葉です。20年以上も前のことですが、ディーセントワークの概念はここが始まりになっています。
ディーセントワークが注目される背景
世界では貧困の問題が深刻であり、20億人を超える人が1日に2ドル以下で生活しているといわれています。日本でも所得格差の問題があるため、他人事ではありません。そして、グローバル化によって人が自由になった一方で所得格差も広がっています。そうした背景からも、ディーセントワークの必要性が認識されるようになっているのです。
SDGsにおけるディーセントワークの位置付け
SDGs(持続可能な開発目標)は、地球で人々が暮らし続けるために必要な道を示したもの。2015年に国連がSDGsに関連した計画を採択しました。その中に次のような目標があります。
持続可能な経済成長及び安全かつ生産的な雇用と働きがいのある雇用の促進
この目標はディーセントワークにも直結するものです。具体的には、児童労働の撤廃、安心安全な労働の提供、健全な雇用の促進、社会保護の土台形成、よりよい仕事の計画といった目標も立てられています。
日本人にとってはあまりピンとこない内容もあるかもしれませんが、世界では労働に関連して実にさまざまな問題があります。ディーセントワークの促進が不可欠といえます。
ディーセントワークの使い方・例文
・ディーセントワークの促進は世界にとって必要だ。
・ディーセントワーク実現に向けて国単位で努力していかなければならない。
ディーセントワークは現代に必要なもの
世界では労働に関するさまざまな問題を抱えており、ディーセントワークを促進していくことは重要です。
日本でも働き方改革関連法が施行され、個人の事情に応じたスタイルで仕事ができるような社会を実現することを目的としています。適正な報酬、作業量で、働きがいを感じられるような、ディーセントワークの実現は日本においても大切です。