エンプロイアビリティとは「雇われる能力」
エンプロイアビリティとは、簡単にいうと「雇われる能力」のことであり、再就職や転職ができる能力を示します。つまり、エンプロイアビリティが高ければ、転職活動において有利となります。
この記事ではエンプロイアビリティの意味や使い方をわかりやすく解説します。
エンプロイアビリティの意味
エンプロイ(employ)は「雇用する」、アビリティ(ability)は「能力」という意味を持ちます。エンプロイアビリティは、この言葉を組み合わせて「雇用される能力」という意味合いになります。労働市場における労働者としての価値と言い換えることもできます。
厚生労働省が示すエンプロイアビリティ
厚生労働省では、エンプロイアビリティに関する調査を行っています。エンプロイアビリティの内容について、労働者の基本的な能力として次の点を挙げています。
A 職務遂行に必要となる特定の知識・技能などの顕在的なもの
B 協調性、積極的等、職務遂行に当たり、各個人が保持している思考特性や行動特性にかかわるもの
C 動機、人柄、性格、信念、価値観などの潜在的な個人的属性に関するもの
上記のうち、Cは具体的、客観的な評価が難しいため、A、Bをもとに評価基準を作ることが適当としています。
また、エンプロイアビリティは基本的な能力を示すものであり、企業内の業績評価に直接つながるものではないと位置付づけています。
エンプロイアビリティとエンプロイメンタビリティ
エンプロイアビリティと似た言葉である「エンプロイメンタビリティ(employmentability)」は、「企業が雇用する力」を意味します。労働者にとって働きたいと思える企業か、魅力的な企業かどうかが問われます。
エンプロイアビリティ:企業から見た労働者の価値
エンプロイメンタビリティ:労働者から見た企業の価値
簡単にいうと、上記のように言い換えることができます。
エンプロイアビリティの使い方・例文
・従業員のエンプロイアビリティを高めるこ取り組みによって、人材が流出するリスクもあるが、従業員がこの会社にいる価値があると感じられるようになる。
・エンプロイアビリティのベースとなる基本的なスキルを獲得する必要がある。
労働しながらエンプロイアビリティを高める
労働者として、目先の業務をこなしているだけでは、その組織でのみ通用するノウハウを獲得していくことになるかもしれません。組織での評価=労働市場での評価とはならないのです。
労働市場における自分の価値を高めることを意識しながら経験を積み、スキルを獲得し、エンプロイアビリティを高めていけることが理想です。