「努めてまいります」とはどんな言葉?
「努めてまいります」の意味は、「できる限り努力をしていきます」です。
類語は、「尽力いたします」「取り組んでまいります」「精進してまいります」「努めてまいる所存でございます」。
英語で表すときは、「I will endeavor to do my best」「I will endeavor to do my utmost」を使います。
「努めてまいります」とはどんな意味?読み方は?
「努めてまいります」の読み方は「つとめてまいります」。次の意味をもつ言葉です。
「努めてまいります」は、「できるだけ努力をして」の意味をもつ「努めて」に、「行く」の謙譲語の「参る」と丁寧語の「ます」をつなげた敬語です。
謙譲語なので、上司や取引先の人、お客様など目上の相手に使えます。自分が「頑張ります」というときに用いてください。
「努めてまいります」と「努めて参ります」
「努めてまいります」は、「努めて参ります」と書かれる場合もあります。
「努めてまいります」の「参る」がほかの動詞にくっついて意味を補う補助動詞であり、補助動詞はひらがなで書かれるケースが多いため、「努めて参ります」を間違いと考える人もいます。しかし、「努めて参ります」を間違いと言い切ることはできません。
「努めて参ります」が間違いと言い切れない理由
「努めて参ります」が間違いと言い切れない理由は、いくつかあります。まず、平成22年11⽉30⽇に出された内閣訓令第1号「公⽤⽂における漢字使⽤等について」では、すべての補助動詞をひらがなで書くようにとは定められていません。ひらがなで書く補助動詞が多数例として挙げられていますが、そのなかに「参る」はありません。
また、平成23年3月に文部科学省から出された「文部科学省用字用語例」にも、補助動詞の「参る」をひらがな表記するようにという指示はありません。さらに、文部科学省から公に出されている複数の文書のなかで、補助動詞の「参る」を漢字表記した「~て参ります」がたびたび使われています。
これらのことから、「努めてまいります」を「努めて参ります」と書いても間違いとは言えないのです。実際にビジネスで、「努めて参ります」が使われることはよくあります。それが間違った日本語とは断言できないので、そのような表現方法もあるのだと思っておきましょう。
「努めてまいります」の使い方を例文で学ぼう
「努めてまいります」は、自分の意気込みを表すときや謝罪するときなどに使用します。用いるシチュエーションとあわせて、使い方の例文をみてみましょう。
熱意のアピール
「努めてまいります」は、自分の熱意をアピールするときに使います。
例えば、履歴書の志望動機や新しい職場での自己紹介で、次のように使用します。
・一日も早くこちらの仕事を覚えられるよう努めてまいりますので、よろしくお願いいたします
年賀状やビジネス文書の挨拶
「努めてまいります」は、ビジネス向けの年賀状や文書の挨拶文でも使います。
これからもご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします
謝罪するとき
「努めてまいります」は、謝罪をするときにも使われる言葉です。
・同様の事故が起こることが二度とないよう、作業プロセスの改善に努めてまいります
「努めてまいります」の類語・言い換え表現
「努めてまいります」の類語は、「尽力いたします」「取り組んでまいります」「精進してまいります」「努めてまいる所存でございます」です。
目的を実現するため自分の持っている力をできる限り出します
【例文】
今後もサービス向上を目指し、より一層尽力いたします。
熱心にことに当たっていきます
【例文】
積極的に業務改善に取り組んでまいります
一生懸命に努力します
【例文】
皆様のご期待に沿えるよう、今まで以上に精進してまいります。
できる限り努力をしていこうと考えています
【例文】
引き続き作業現場の安全確保に努めてまいる所存でございます。
「努めてまいります」は英語だと?
「努めてまいります」を英語で表すときは、次の表現を使うとニュアンスを伝えられます。
I will endeavor to do my utmost:全力で頑張ります
endeavorは、「努力」をフォーマルな言い方で表現したいときに使える単語です。
「努めてまいります」を使ってみよう
「努めてまいります」の意味は、「できる限り努力をしていきます」です。
目上の相手に使用できる正しい敬語で、ビジネスでもよく用いられます。紹介した使い方を参考に、機会があったら「努めてまいります」を使ってみましょう。