目的を確認せず行動すると、こんな失敗が起こる

仕事では、「目的とタスクをセットで考える」ことが重要です。それは当たり前のことだし、頭では当然わかっているつもりだったのですが、筆者にはひとつ、失敗した経験があります。こんなとき、どうすれば良かったのでしょうか?

目的が曖昧な状態でタスクを進めたとき

あるとき私は、チームにお願いする仕事をマニュアルに起こして、作業を進めてもらっていました。はじめのうちは、そのマニュアルに沿って仕事がうまく回っていました。ところが数カ月たった頃、マニュアルの仕組みに不備が見つかったのです。あるメンバーが偶然に気づいたことでした。

不備が見つかれば、原因を突き止める必要があります。「まずは原因をはっきりさせよう。」そう思った私は、さっそくアクションを起こすのですが、1つの間違いをおかします。

それは、「何のために原因を突き止めるのか?」が抜け落ちていたことです。
今回の目的は、マニュアルの不備が見つかったので、マニュアルの仕組みのアップデートするということのはず。しかし私は、原因解明の先にあるその「目的」を明確にしないまま、行動を始めてしまったのです。

予想していた答えと違った

不備を見つけてくれたAさんとは、直接連絡を取り合っていないので、間でやりとりをしてくれているBさんに原因を聞いてもらうようお願いをしました。

どういうやり方で不備が見つかったのか?それが知りたくて、 BさんからAさんに伺ってもらえるようお願いしたつもりでした。

しかし、返ってきた答えは何か違う…私は不備が見つけた方法の答えを期待していたのだけど、返ってきたのはライターAさんが不備を見つけてくれたという事実のみで、モヤモヤしました。その場で返事が出せず、しばらく手が止まってしまったのです。

どんなリスクが起こる?

原因が分からなければ次の行動に移せず、時間が過ぎていくだけです。この時、原因のことばかり考えていて、本来の目的が見えていない状態でした。

目的が分からないということは、その仕事のゴールも見えていないのです。

どこまで終われば仕事が完了するのか?そこをハッキリさせないと、タスクの途中でつまづく可能性がでてきます。

業務の遅れが生じる

「質問した内容に対して、欲しい答えではなかった。」そういう時でも、目的が分かっていれば、すぐに質問を軌道修正できます。しかし、自分でも目的に気づけていないため、何度も相手に確認することになります。

質問の文章を考える時間、返信を待つ時間。質問を何度もすることで相手の時間も奪ってしまううえ、必然的にタスクの進みに時間がかかります。

さらにチーム全体の進行にも影響してきます。

アップデートする前に再び同じ間違いが起きる可能性

仕組みをアップデートする時間がかかれば、その間に再び同じ間違いが起きるかもしれません。同じ間違いを避けるなら、早めにアップデートする必要があります。短期間で原因を探り、そこから仕組みを変えたい。そのためにも、目的をもって進めた方が効率がいいのです。

目的を明確にしよう

今やっている仕事の目的が分からなければ、仕事を依頼してくれた人から聞いてみましょう。一番良いのは、仕事の依頼があった時点で目的は何かハッキリさせることです。相手と目的を共有できると仕事を進めやすくなると思います。

「目的が明確になるとどんな風に仕事を進められるのか?」
まずゴールが見えるので、相手への聞き方が変わってきます。最初の質問で、予想外の答えが返ってきても、目的は何だったか振り返れれば、止まってしまうことはないのです。

目的があってタスクにとりかかれる

目的があるとタスクにどう落としこめばいいかイメージしやすくなります。

タスクはtodoで管理していますが、todoが終わってもそこにゴールはありませんよね。

最初に目的があって、その軸からズレていかないようにタスクを決めていきます。

目的が分かれば優先順位がつけられる

目的が分かると、おのずと何を優先して仕事をするべきか見えてきます。

私は目的が分からない状態でタスクをこなしていた時、結局、ゴールにたどり着けなかったということがありました。

優先するタスクが見えてなければ、仕事を効率的に回せないということにもなります。

タスクと目的を一緒に管理する方法

目的を見失っていた頃は、タスクと目的をセットで仕事を進められていませんでした。最初に目的を聞いたはずなのに、途中からすっかり目的を忘れて仕事を進めていることも…

「忘れないよう、タスクと目的はセットで考えよう」としたとき、どう管理するかいくつか方法を試してみました。

結論、今、使用しているのは、タスク管理のツールを使っています。これが一番使いやすいと思いました。

人によって、使いやすい物は違ってくると思うので、試した方法を含めてご紹介します。

手帳やノートに書き出す

仕事を依頼されたとき、ノートにメモすることが多かったので、目的も一緒にメモしていたことがありました。

紙に書き出すのは、考えを整理するときにも便利です。パソコンでうつより、自由に書くことができるので、文章や図解で書いた方が頭の中が整理される人もいるでしょう。

そのメモを見て、目的を振り返ればいいのですが、そのメモを見忘れるということがあったため、自分には合ってない方法でした。

エクセルやスプレッドシートを使う

スプレッドシートを使ってタスクと目的をセットで管理するようにしていました。

常に目的が見えるように、タスクの横に目的の項目を作り、何をしているのか把握できるようにするのです。可視化できるので、目的を忘れないようにするという点ではよかったです。

ただ、タスク管理ツールよりシートを整理するのに時間がかかるかもしれません。

タスク管理のツールを使う

現在、私が使っているのは、タスク管理のツール「Trello」です。タスクのリストを作成でき、例えば、「todo・作業中・完了」と分けてリストを管理し、作業中のタスクが終われば、完了へ簡単に移動させることができます。

それぞれのリストに、説明欄があるので、そこに目的を記入しておけばいつでも確認できる状態に。タスクを見れば目的が分かるので、途中でタスクを忘れてしまうということも防げます。

さらに、タスクをチーム内で共有できるので、一目で進歩状況が分かりタスク管理の手間が減ったと感じています。

エクセルやスプレッドシートよりも使い勝手がいいと思います。

ゴールを意識して仕事をしよう

目的をもつと仕事のゴールが見えてきます。チームで仕事をしているなら、メンバー全員が目的を共有していないとゴールのズレが生じてくるでしょう。目的を明確にして、タスクとセットで仕事をすると効率的に進められると思います。