「焦燥感」とは?
「焦燥感」の読み方は「しょうそうかん」です。
意味は「イライラしたり焦ったりする感情」。
焦燥感に襲われるとイライラしますが、怒りの気持ちというよりは、不安や虚しさからくる感情といわれています。不安や虚しさを感じていることで、気持ちが不安定になり生じる感情です。
「焦燥」は「焦躁」と書かれる場合もありますが、こちらは昔の書き方で現代ではあまり使われません。
「焦燥感」をもっとくわしく
「焦燥感」がどのようなものなのか、もう少しくわしくみてみましょう。
「焦燥感」によって起こる症状
「焦燥感」がひどくなると集中力がなくなり、判断力も低下します。ミスが増え、いつもなら流せるような些細なことにもイライラしてしまいます。
焦る気持ちに反して物事がうまくいかなくなるため、余計に「焦燥感」がひどくなります。
「焦燥感」は2種類ある
焦燥感には次の2つのパターンがあるといわれています。
②強い不安を感じていることで生じる焦燥感
①と②の焦燥感は別の原因によって起こると考えられており、それぞれ対処法も異なります。
①の焦燥感の原因と対処法
物事が思い通りにならないことによる焦燥感は、次の原因によって生じます。
・やらなければならないことがありすぎる
・やらなければならないことがあるのにやる気を出せないでいる
・プレッシャーを感じている
・想定外のトラブルが起きてパニックになっている
・自分と他人を比べてしまう
原因にあげたような状態に直面すると、人はストレスを感じます。このストレスが蓄積されると心身が緊張状態になり、常に焦燥感に襲われるようになってしまいます。次に紹介する対処法でストレスを軽減していきましょう。
・ネガティブな気持ちを意識的に忘れ、単純作業を選んでそれに集中して取り組む
・「大丈夫、死ぬことはない」など、プレッシャーを和らげる言葉を自分にかける
・好きなことをして気分転換する
・信頼できる人に相談する
・何も考えずぼーっとする時間を作る
・他人ではなく2~3年前の自分と比較するようにする
②の焦燥感の原因と対処法
強い不安による焦燥感は、次の原因によって生じる場合が多いです。
・将来に対するイメージが固まっていない
強い不安による焦燥感を軽減するには、原因になっている不安の正体が何かを理解しそれを小さくしていくことが必要です。
・将来の何に不安を感じているのかを具体的に書き出す。その不安について、今すぐ実践できる解決策を数個でいいので考えて書き加える
根拠のない情報に接することがなくなれば、それだけで不安は減らせます。将来が不安な人は、不安解消のため今できる対策があることを知るだけでも、不安が大きくなり気持ちが暴走することを避けられます。
「焦燥感」の使い方・例文
「焦燥感」の意味や対処法がわかったら、次は言葉としての使い方を例文でイメージしてみましょう。
・なぜ焦燥感を感じるのか、その原因を考える。
・焦燥感が辛いときの対処法を紹介する。
・年を取って体が思うように動かなくなり、焦燥感に駆られることが増えた。
・試験直前に現実逃避を始める人の心には、やばいくらいの焦燥感が渦巻いている。
・病気になると不安感や焦燥感に襲われやすくなるため、看護師には精神的なケアの知識も必要だ。
・不安焦燥感は、うつ病の症状のひとつだ。
「焦燥感」の類語・言い換え表現
「焦燥感」の類語は「焦りの色」「苛立ち」です。それぞれの意味や使い方を頭に入れておきましょう。
早くやろうとして苛立つ感情
【例文】
彼にとっても予想外の事態だったらしく、声に焦りの色がにじんでいた。
思うようにならず気持ちが高ぶること。イライラする気持ち
【例文】
望む結果を出せず、自分への苛立ちを隠せないでいた。
「焦燥感」は英語だと?
「焦燥感」を英訳するときは、次の単語や表現を使うとニュアンスを伝えられます。
sense of uneasiness:不安感
feeling of impatience:焦りの気持ち
伝えたいニュアンスに近い用語を選んで使用してください。
「焦燥感」にうまく対処できるようになろう
「焦燥感」の意味は、「イライラしたり焦ったりする感情」です。「焦燥感」を放置していると集中力や判断力が低下し、余計に物事がうまくいかなくなってしまいます。
「焦燥感」がひどくならないよう、適切に対処できるようになりましょう。