レスポンスが「早い」「悪い」ってどういう意味?使い方・英語・類語も解説

「レスポンス」とは「返事」「反応」のこと

ビジネスシーンではよく使われる「レスポンス」とは、「返事」「反応」「返答」を指す言葉で、「レスポンスがない」「レスポンスが良い」といった使い方をしますが、実際はどんな意味をもっているのでしょうか。

また、「リプライ」や「リアクション」といった、似た意味をもつ言葉もあるため、どのように使い分ければいいのか迷う人も多いのではないでしょうか。そこで、本記事では「レスポンス」の意味や正しい使い方のほか、レスポンスを早くするポイント、似た意味をもつ言葉との比較などについてもわかりやすく解説します。

「レスポンス」の英語は「response」

「レスポンス」は英語で「response」と表記し、次のような意味をもつ単語として使われています。

・応答
・応え
・返答
・答え
・反応
・対応 など

正し、文章の中では動詞の「respond」を使うことも多いので覚えておくと便利です。

I don’t want to ask him too much because he doesn’t respond well.
(彼はレスポンスが悪いのであまり尋ねたくないです。)
She always responds quickly.
(彼女はいつもレスポンスが早いです。)

日本語においての「レスポンス」とは

日本語として使われている「レスポンス」は、分野ごとに意味合いが異なります。ですので、広い意味では「返事」「反応」ですが、それぞれのニュアンスも覚えておくことをおすすめします。

レスポンスの意味①一般的なビジネスシーン

一般的なビジネスシーンにおいての「レスポンス」は、主に「返事」「回答」の意味で使われています。企業によっては、「お客様からの依頼に対しては、24時間以内になんらかのレスポンスを。」という決まりがあるほど、レスポンスの早さは重要な要素の一つなのです。

例文

レスポンスが悪いとお客様から苦情の電話があった。
レスポンスの早さが評判の会社なので、明確な答えが出ていない場合でも、現状どのようになっているかの連絡は24時間以内に行ってください。

レスポンスの意味②IT分野

IT分野においての「レスポンス」は、「システムの反応」を指すことが多いです。たとえば、パソコン操作において、検索ワードを入力して情報が表示される、クリックして画面が変わるなど、ユーザーがアクションを起こしてシステムが反応することが「レスポンス」になります。

レスポンスタイム

IT分野では、「システムの反応」のことをレスポンスといいますが、反応までにかかる時間を「レスポンスタイム」と呼んでいます。ただし、システム関連の業務をしているときは、「レスポンスはどう?」が「レスポンスタイム」を指す場合もあるので、会話の内容で何を意味しているのか把握できるようにしておきましょう。

例文

・パソコンを新しくしてからレスポンスが良くてストレスがなくなった。
・このアプリ、何をするにもレスポンスタイムが長すぎると思う。

知っておくと便利「レスポンスコード」とは?

「レスポンスコード」とは、アクセスしたサーバーから3桁の数字でレスポンスされたものを指します。たとえば、何かのサイトを見にいこうとして、「404 Not Found」というメッセージが表示されたことはありませんか?この「404」の部分がレスポンスコードで、数字の後に状況などのメッセージが書かれています。

100番台
◆処理継続中
100 Continue(継続)
102 Processing(処理中) など
200番台
◆リクエストの内容を受理します
200 OK(成功)
202 Accepted(受理完了)など
300番台
◆正しいレスポンスには追加処理が必要です
302 Found(発見)
305 Use Proxy(プロキシ使用)など
400番台
◆リクエストが正しくありません
404 Not Found(未検出)
408 Request Timeout(タイムアウト)など

レスポンスの意味③自動車・バイク

自動車やバイクのエンジンは、空気を吸い、排気を出すの動作を繰り返し行っています。空気の導入経路を抑制すると、入ってくる空気の速度が上がり、アクセルを踏んだ際の能力アップとなります。この導入経路を抑制するために装着するリングを「レスポンスリング」といいます。

例文

レスポンスリングを装着してから快適に走ることができている。
・「安い!」と思ってレスポンスリングを購入したが、この車との相性は良くなかったようだ。

レスポンスが早いのはメリットになる?

ビジネスシーンに限らず、レスポンスは遅いよりも早いほうが望ましいとされてます。たとえば、お客様センターに問い合わせをした際、「一週間はかかるだろうな」と思っていたところ、一日で回答がきたら、対応の良さを感じませんか?このように、早いレスポンスは印象が良くなるだけでなく、以下のようなメリットもあるんです

レスポンスの早さで得られるメリット

・不備があった際、早めに対処できる。
・仕事がスムーズに進められる。
・相手からの信頼度が増す。
・「仕事ができる」という印象をもたれやすい。

レスポンスを早くするためのポイント

早くレスポンスをしようと思ってもなかなかできない、という人は少なくないでしょう。そこで、ここではレスポンスを早くするためのポイントを紹介します。

常に仕事の優先順位を決めておく

仕事をしている人は、いくつもの案件を抱えている場合が多いでしょう。また、レスポンスをするには、それに必要な時間をしっかり確保しなければなりません。慌てて予定を入れこまないためにも、やるべき仕事の優先順位はいつも決まった状態にしておくのが賢明です。

新しい案件はとりあえず内容を確認する

スムーズに仕事を進めていくには、いま抱えている案件の内容を把握しておくことが大切です。たとえば、メールで届いた依頼を、納期だけ確認してとりあえず印刷して保管、ということをしていると、実際にとりかかった際に思いのほか時間がかかった、という事態にもなりかねません

ですので、新しい依頼などをもらった際は、どんな案件なのか、何をする必要があるのかを考えながら確認し、優先順位を決めることをおすすめします。

頻繁にある内容はテンプレートを使う

見積依頼、資料請求など、頻繁に行われているやり取りであれば、自分なりのテンプレートを作成しておきましょう。事前準備をしていれば、一から文章を作る手間が省け、時間短縮につながります

対応困難・時間がかかる場合はその旨連絡を!

依頼や質問をした人にとって、待ち時間はとても長く感じるものです。ですので、対応に時間がかかる場合は、その旨のレスポンスを早めに行うようにしましょう。

注意!レスポンスは早いだけではダメ!

レスポンスは、早いのに越したことはないですが、ただ早いだけではダメです。ここではレスポンスする際の注意点についてまとめてみました。

誤解されない表現をする

たとえば、「来月頭に100個の納品は可能でしょうか?」と問い合わせをもらった際、「問題ありません。」とレスポンスをしたとします。相手の「来月頭が1日」で、レスポンスをした側が、「1~5日あたり」と考えていた場合、5日に納品したのでは納期遅れになりますよね。ですので、レスポンスする際は、「5日までに100個の納品であれば可能です」など、内容を明確にしておくことが重要です。

自分で処理できない時は他の人に相談してみる

すぐにレスポンスが必要な案件でも、抱えている仕事によっては対応が難しいこともあるでしょう。その場合は「対応できません」ではなく、誰か代わりに対応してもらえないか相談してみるといった工夫も必要です。

「レスポンス」の類語・言い換え

レスポンスを日本語で言い換える場合は、次のような表現方法があります。

レスポンスの言い換え表現

・返事
・返答
・回答
・反響
・反応
・返信
・手応え など

また、カタカナ用語の類語には「リアクション」や「リプライ」があります。

「レスポンス」と「リアクション」の違い

「リアクション」には、「相手の言動に対して自分が示す態度や感情」を意味する言葉です。「レスポンス」は相手から問い合わせなどがあった際の「返事・反応」ですが、「リアクション」は、受け止め方や感情が含まれているという点で違いがあります。

「レスポンス」と「リプライ」の違い

「リプライ」は「返信」の意味をもつ言葉で、ビジネスシーンでは、メールをもらった際、「自発的に返信する」ことを指しています。「レスポンス」は相手からの働きかけに対して返答をしますが、「リプライ」は、相手が発信したことに対し、自発的に返事をするといった点で違いがあります。

「レスポンス」で信頼を得て業績アップにつなげよう

仕事をしていると、相手とのやり取りは必ずあるものです。レスポンスは、「良い」か「悪い」で相手に与える印象がかなり異なり、信頼関係にも影響してきます。新人であっても、丁寧なレスポンスで相手に信用してもらえることもあるので、正しいレスポンスができるよう、常に心掛けるようにしてください。