「僻み」とはどんな意味？「妬み」「嫉み」との違いや治し方も解説

「僻み」とは？

「僻み」の読み方は「ひがみ」。意味は「ひがむこと。ひねくれた考えや気持ち」です。

素直に物事を受け止めることができず、目の前の人やものに対してひねくれた解釈をしてしまうことや、そのような気持ちを「僻み」といいます。

「僻み」の感情にとらわれると、疑いのフィルター越しにしかものを見ることができなくなり、物事を悪いほうに曲解してしまいます。周囲に自分が不当に低く扱われているという、被害妄想を伴う場合が多いのも「僻み」の特徴です。

よく使われる「僻み」の言い回し

「僻み」は、「僻み根性」や「僻みっぽい」などの言い回しで使われることが多いです。

「僻み根性が強い」や「僻みっぽい人」のようにして使います。

僻みっぽい人の心理・特徴

僻みっぽい人は、プライドが高く負けず嫌いで、嫉妬心も強いという特徴があります。

プライドが高いため、実現不可能なほど高い目標を掲げがちで、理想とする自分の姿と実際の自分の姿のギャップが大きいです。そのため、自己評価が実際よりも低くなりがちという特徴もあります。

負けず嫌いなため、他人の優秀さを素直に認められず、他人が自分よりも評価されることが許せないという気持ちになりやすいです。負けて嫉妬心や劣等感が増すことを恐れ、手段を選ばず勝とうとするので、計算高さも持つようになります。

マイナス思考が悪化し、自分に嫉妬心や劣等感を与える他人は、存在自体がストレスのもと、自分に害を与えるものだとまで考えてしまう場合もあります。

僻みっぽさを治すには

僻みっぽい人は、人の影響を受けやすいです。そのため、僻みっぽさを治すには愚痴・噂話・悪口などのネガティブな情報から意識的に離れる必要があります。SNSを見ないようにする、愚痴・噂話・悪口が好きな人との付き合いを控えるなどしましょう。

相手を僻まないようにすると心に決めたうえで、愚痴・噂話・悪口をいわない相手と接する機会を増やすこともおすすめです。

また、人を僻む時間が無くなるように、意識的に忙しくするのも効果的。忙しくなれば他人を批判している余裕がなくなり、自然と人を僻むことが少なくなります。

自分が誰かを僻んでいると思ったら、僻む気持ちの原因が何か、自分の心を分析してみてください。原因を解決できるならそれでよし。解決が難しい場合は、僻みの対象となる人から距離を置くようにしましょう。

「僻み」「妬み」「嫉み」の違い

「僻み」に似た意味をもつ言葉に「妬み」「嫉み」があります。この3つは違いもあるのでおさえておきましょう。

「僻み」と「妬み」

「妬み」は「ねたみ」と読みます。

「妬み」は、相手が優れていることをうらやましく思う気持ちから生まれる感情。うらやましさが強くなり過ぎるあまり、相手を憎く思ったり、怒ったり、くやしがったりする気持ちが「妬み」です。

「僻み」は自分が低い立場にいることに対する不満から起こるのに対し、「妬み」は相手が高い立場にいることが原因で生じます。

「妬み」をこじらせ「僻み」の気持ちがわくなど、2つの感情が同時に存在する場合もあります。

「僻み」と「妬み」「嫉み」

「嫉み」の読み方は「そねみ」です。

「嫉み」と先ほど紹介した「妬み」の意味はとてもよく似ていますが、微妙に違いもあります。「妬み」は、悔しさや憎しみなど相手に対する負の感情が強いです。それに対して「嫉み」は相手に対する負の感情だけでなく、劣等感という自分に対する負の感情も生じています。

「妬み」から「僻み」に移行しつつある過程にある感情が「嫉み」だと考えるとイメージしやすいかもしれません。「妬み」と「嫉み」の感情では、物事を曲解することがない点も「嫉み」との違いです。

「僻み」の使い方・例文

「僻み」の意味がわかったら、次は言葉としての使い方を例文でイメージしてみましょう。

「僻み」の類語・言い換え表現

「僻み」の類語は、「歪んだ根性」「卑屈さ」「偏屈さ」です。それぞれの意味や使い方をおさえておきましょう。

「僻み」は英語だと？

「僻み」は英語だと、次の単語や表現を使って表されます。

伝えたいニュアンスに近い用語を選んで使用してください。

「僻み」の意味や対処法を理解しよう

「僻み」の意味は、「ひがむこと。ひねくれた考えや気持ち」です。

人を僻む気持ちは、自分の心をどんどん追い詰め、悪いほうへ思考を傾けやすくしてしまいます。自分が僻みっぽくなっていると感じたら、紹介した対策を実践し、心理状態をコントロールしましょう。