チャネルとはどんな言葉?分野ごとの意味や使い方、英語、チャネルトークについても解説

チャネルとはこんな意味の言葉

チャネルの本来の意味は、船舶が航行するときに使用する水路や海峡です。ここからニュアンスが広がり、物流やマーケティング、コンピュータ、無線LANなどさまざまな分野で、それぞれ独自のものを意味する言葉として使われています。

チャネルの類語はチャンネルです。

英語にするときは「channel」を使います。

チャネルについて、さらにくわしく紹介していきます。

チャネルの種類をおさえよう

チャネルは、もともと船舶が航行するときに使用する水路や海峡を意味するカタカナ語でした。しかし、ビジネスや実生活ではあまりこの意味でチャネルを使っていません。

代わりに、水路や海峡から連想される幅広いニュアンスで、様々な分野で特有の専門用語のようになって使われています。

各分野でのチャネルの意味を確認しておきましょう。

物流・マーケティングでのチャネル

物流・マーケティングの分野でのチャネルは、製造メーカーで作られた製品を、消費者の手元まで届けるための幅広い意味での流通経路を表す言葉として使われています。

この意味でのチャネルには、次の3つの種類があります。

コミュニケーションチャネル

コミュニケーションチャネルは、製造メーカーと消費者がコミュニケーションをとるための情報伝達経路のこと。

新聞、雑誌、テレビ、ラジオ、手紙、電話、屋外広告、チラシ、WEB、メール、SMS、SNS、チャットなど

流通チャネル

流通チャネルは、製品を製造メーカーから消費者まで移動させ、消費者に見せたり手渡したりするための流通手段のこと。

配送・運輸業者などの物流手段と、商品が販売されるまでに通過する卸売り業者や小売り業者

販売チャネル

販売チャネルは製品の販売方法や、販売を行い消費者が実際に購入する経路のこと。

店舗やECサイト

コンピュータでのチャネル

コンピュータでのチャネルはデータの通路を意味する言葉で、次の2種類のチャネルに分けて使われるケースが多いです。

物理チャネル
コンピュータ内部でデータをやり取りするときや、コンピュータ本体と外部記憶装置の間でデータをやり取りするときにデータが通る、ケーブルなどの物理的な通路。
論理チャネル
1本の物理的な回線を複数のデータで共同使用しているときに、個々のデータを区別するために設定する仮想的な通路。

無線LANやWi-Fiでのチャネル

無線LANやWi-Fiでのチャネルは、無線LAN機器同士で通信してデータをやり取りするために割り当てられた周波数帯域です。

通信するときには、やり取りする無線LAN機器がどちらも同じチャネルを使用する必要があります。

チャネルボンディングとは

チャネルボンディングとは、隣接している2つ以上のチャネルを束ねてひとつの大きなチャネルに見立てて使用する技術のことです。

チャネル2つ分なら×2のように、チャネルを束ねた数の掛け算でデータを送る速度を向上できます。しかし、もともとのチャネル数は決まっているので、全体で利用できるチャネルの数は少なくなってしまいます。

そのため、無線LAN機器が密集しているときには通信の干渉が起きやすくなり、チャネルボンディングを用いることでネットワークが不安定になる恐れがあります。

社会一般でのチャネル

社会一般でのチャネルは組織と人や、人と人をつなげるものを意味する言葉として使われています。

「つて」や「人脈」と同じようなニュアンスになります。

FX取引でのチャネル

FX取引でのチャネルは、相場の値動きの傾向を推測するために使うものです。

相場の値動きの波の中から2点以上の安値と安値、または高値と高値を選んでその点を結ぶ直線を引きます。これをトレンドラインと呼びます。

次に、トレンドラインを相場の波の反対側の2点以上の点を結べるところまで平行移動させて、もう1本直線を引きます。これは、アウトラインまたはチャネルラインと呼ばれます。

トレンドラインとアウトラインを2本セットで、チャネルラインと呼ぶことも多いです。

そして、この2本の平行線に挟まれた空間がチャネルです。トレンドチャネルと呼ばれる場合もあります。

チャネル(トレンドチャネル)の幅が広いときは、比較的安定した流れでしばらくはその傾向が続くだろうと予想できます。逆に狭い場合は、その流れは長続きしそうもないと判断します。

チャネルとチャンネルは同じ言葉

チャネルとチャンネルは、どちらも英語の「channel」からカタカナ語になった言葉です。

本来は同じ言葉なのですが、チャネルとチャンネルは社会や業界の慣例などによって、どちらの表記にするか使い分けされています。

チャネルではなくチャンネルが使われるのはどんなとき?

チャンネルは、ラジオやテレビといった放送関係、オーディオやホームシアターなどの話をするときに使用されます。

これらの業界では、慣習的にチャネルではなくチャンネルが使われています。

使い分けにとくに意味はなく、業界特有のなまりのようなものだと思っておけばOKです。

チャネルの英語は「channel」

チャネルとチャンネルは、日本語では分野や業界の慣習によって使い分けされていますが、英語ではどちらも「channel」で表します。

channel
・水路、可航水路、運河
・陸地と島との間などの広い海峡
・水を流す水管、導管
・道路の溝、側溝、暗渠(あんきよ:地下に設けた水路)
・商品などの流通ルート
・ラジオやテレビなどのチャンネル、局
・周波数帯域
・コンピューターと周辺機器の間のデータ伝送路

チャネルの使い方を例文で学ぼう!

チャネルの意味がわかったら、次はチャネルの使い方を例文でイメージしてみましょう。

例文
チャネルを横断したマーケティングで売上を伸ばす。
・大手メーカーもデジタルを用いたチャネルを開拓しなければ、生き残れない時代になった。
チャネルを活用した転職活動をする。
・営業マンにとって知人紹介は最強のチャネルだ。

カスタマーサポートを充実させてくれるチャネルトーク

チャネルトークは、顧客が企業のサービスにどんなニーズを持っているか、どんな課題を感じているかをしっかり聞きとり、それを社内で素早く共有するために開発されたWebチャットです。

モバイルアプリやデスクトップを使用して、いつでもどこからでも顧客対応が可能になります。

よくある質問の場合は、テンプレートやチャットボットで簡単に対応。難しい質問は、担当者を問い合わせに招待して素早く解決できます。

問い合わせに対応しながらの、顧客情報の把握も簡単です。訪問したページや問い合わせ履歴もひと目で確認できるから、対応がしやすくなります。

ビジネスチャット機能で、社内の情報共有も簡単にできます。

分野ごとのチャネルの意味を正しく把握して使いこなそう!

チャネルは分野ごとにいろいろなものを意味する言葉として使われています。

それぞれの分野での意味をしっかり頭に入れて、文脈からチャネルが何を意味する言葉として用いられているかを正しく読み取れるようになりましょう。

全部の意味を一度に覚えるのが大変だったら、自分が関係している分野の意味からはじめるといいですよ。意味を覚えたら、ビジネス会話などでチャネルを実際に使用してみましょう。