「お目にかかる」とは「お会いする」という意味
「お目にかかる」は、目上の人に会う際に使う敬語表現です。「会いたいです」「会えるのが楽しみです」をへりくだって伝えたい場合に必要なので、社会人であればきちんと使えるようになっておきたい言葉です。
本記事では、意味、さまざまな場面での使い方のほか、類語や英語表現についてもわかりやすく解説します。
「お目にかかる」の読み方・意味
「お目にかかる」は「おめにかかる」と読みます。「会う」の謙譲語で、「お会いする」という意味です。
「お目にかかる」の「目」は、相手の目を指しており、それに敬意を表すために「お」がついており、「あなたの視界の中に入らせていただきます」のニュアンスになります。
漢字では「お目に掛かる」と書きますが、「掛かる」は「かかる」とひらがなで表現するのが一般的です。
「お目にかける」とは違うので注意!
「お目にかかる」と似た言葉に「お目にかける」があります。しかし、意味は「お見せしたい」で、相手に何かを見せたい場合の謙譲語として使います。
「お会いする」の意味の「お目にかかる」とは違うので混同しないようにしましょう。
「お目にかかる」の使い方・例文
「お目にかかる」は謙譲語なので、上司、取引先の人、お客様など、目上の立場にある人に対して使います。また、過去形で「お会いした」を表現したい場合は「お目にかかりました」となります。
実際の会話ではどんな使い方をするのか、例文を紹介するので、場面を想像しながら読んでみてください。
「会うことが楽しみ」と伝える場合
ビジネスでの対面は楽しいものではありませんが、一般的な挨拶言葉としてよく使われます。
・お目にかかるのを楽しみにしております。
・お目にかかる日を楽しみにしております。
・またお目にかかれるのを楽しみにしております。
「会えなくて残念」と伝えたい場合
・今回お目にかかることができないのはとても残念ですが、ご依頼の件はきちんとお伝えしておきます。
また、「会えずに残念」と言う場合はこんな使い方ができます。
・本日はせっかく弊社までお越しくださいましたのに、お目にかかることができず残念です。
「会いたい」と伝えたい場合
直接会って話したいときは、相手にその旨を丁寧に伝えなければなりません。その際にはこんな使い方をします。
・一度本部長様にお目にかかりたいのですが、来週のご予定はいかがでしょうか?
・担当者が変わることになりましたので、今月中にお目にかかりたいのですが、ご都合のいい日はございますでしょうか?
そのほか、目上の人に会いたい旨を伝える場合、このような言葉を使えばさらに丁寧な表現になります。
「お目にかかる」のNGな使い方
「お目にかかる」は、自分自身が会う場合のみで、相手が会うときに使う言葉ではありません。
(NG)AさんはもうB本部長にお目にかかりましたか?
(OK)AさんはもうB本部長にお会いになりましたか?
「お目にかかる」の類語・言い換え表現
「お目にかかる」をほかの言葉で表現したい場合、次のようなものがあります。
【お会いする】
「お目にかかる」が堅い表現だと感じた場合には「お会いする」に言い換えが可能です。
【お顔を拝見する】
相手の顔を直接見られたことに対しての嬉しい気持ちを表す言葉です。
「お顔を拝見する」は、「お顔を拝見することができ嬉しく思います」といった使い方をしますが、「お目にかかる」よりも、遠い関係性にある相手に対して使うのが一般的です。
「お目にかかる」の英語表現
英語の中には、日本語のように尊敬語や謙譲語といった使い分けがないので、「お目にかかる」は「see=見る、会う」「meet=会う、~と接触する」を使います。
【私はお目にかかることを楽しみにしています。】
・I am looking forward to seeing you.
・I am looking forward to meet you.
「お目にかかる」の意味を理解し正しく使おう!
「お目にかかる」は、日常ではあまり使わないかもしれませんが、ビジネスシーンでは上司、取引先など、謙譲語を使う機会は多いです。
状況によっては「お会いする」のほうが適している場合もあるので、上手に使い分けができるようになってください。